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「トピックス」で記事を検索しました。

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2021.06.19

トピックス
相手の気持ちを想像してみよう センター長の石川です。 難しい対人援助の話ではありません。 相手が今どんなことを思ってるのだろうと考えることを 楽しく身につけていく練習をやって欲しいのです。 愛犬や愛猫などペットを飼われている方は、 そのペットと会話できる人もいるかもしれませんが、 その領域を広げて様々なもの(生命体でなくてもよい)と会話をしてみることです。 例えば、この写真 「なんておいしい蜜なんでしょ!これで私もっと美蝶々になれるわ!」 と言うように、この蝶になった気持ちで考えてみます。 「なんや、なんか文句あるんか!噛んだろか」 みたいに虫の気持ちをわかるかも。 「はぁ、やっとの思いで山崎城を占拠したと思ったら、秀吉に先を越されたやんか」 カタツムリなりに一生懸命なのですが、時代には取り残されてしまいます。 皆さんも、色々な考え方が出来るかもしれませんね。 動植物でない、生命体でなくても会話は出来ます。 不注意で壁に穴をあけてしまったとします。 「痛!何すんねん!もっと注意してやらんかい!この傷口、元には戻れへんねんぞ!」 みたいに壁は思っているかもしれません。 物が生きているとしたら、粗末に扱えますかね? 私が壁だったら、怒りますよ(笑)
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2021.06.16

トピックス
心のフィルター(たぶん1) 私たちが何かを見るプロセスには「知覚」と「認知」の二つがあります。 (「認知」は認知機能のことで、認知症そのものをいうものではありません。但し、この認知機能の低下が認知症となるのですが。) この「知覚」と「認知」。 つまり私たちは目や耳や鼻で或いは触った感覚、味わった感覚で情報を脳に送ります。 しかし私たちは、純粋に眼から入る光を見ているのではなく、心のフィルターを通して判断しているのです。 (これを美しいと捉えるか、汚いと捉えるか、或いは…) 誰もが同じものを見ているのに、心のフィルターが違った判断を示します。 例えば目の前に怒っているAさんがいます。 そしてそのAさんの前にB職員とC職員がいます。 BもCも同じ怒っているAさんを見ています。見ているものは同じですね。 しかし、B職員はAさんを見て「困ったな、また怒ってるどうしよう?」と思っています。 一方C職員は、「一体何に怒ってるのかな?何かに困ってるのかな?」と思っています。 同じAさんを見てるのに感じ方は違います。 これが心のフィルターです。 散らかった机の上を見て、「整理のできない人だ」と見るか 「仕事が大変なんだな」と見るか 或いは「仕事大変なんだな。もう少し整理すればより仕事がはかどるのに」と思う人もいるかもしれません。 上司からの指示文面に、「なるほど」と思う人、「指示順守」と思う人、 「現場の大変さもわかってないくせに」と思う人もいるかもしれません。 捉え方がみんな違うのは、それぞれの個性もあるでしょうが、 心のフィルターが多分に働いているのです。 上記のB職員は、自分の困りごととして捉えていますが。 C職員はAさんの困りごとを考えようとしています。 このように「どこを見るか」によっても判断が変わってくるのです。 B職員の考えに同様な職員が多ければ、 Aさんは「困った認知症の人」というレッテルが貼られてしまうでしょう。 上司からの指示文面も、すぐに納得するのではなく、 つまり自分が納得すればいいのではなく、 他の人たちにも分かってもらえるかなと言う思いも必要ですし、 納得できない人は、何故納得できないのかを言わないと、単なるダークな人間になってしまいます。 要は、一度まなざしをリセットし、視点の置き場所を変えてみることです。 (同じ水が入ったコップを見ていても、もう半分しかないと思う人と、半分もあると思う人がいます)   コロナウイルスでは、ワクチンもマスクも危ないと言う人もいます。 これはコロナウイルスが見えないだけに不安を増長させてしまうからかもしれません。 しかし、もしコロナウイルスが「見える」ならば、判断は違ったものになるかもしれないのです。
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2021.06.12

トピックス
蛍村の風景 センター長の石川です。 グーグルにタイムラインと言う機能があり、 毎月の訪問先を振り返られるようになっています。 それを見ると私の行動範囲がわかるのですが、 仕事で東大阪に来ている以外、見事に4月5月ともに北摂から出ることはありませんでした。 アウトドアや遠征が大好きなのに、大阪市内にも一歩も入らず、 北摂でじっと我慢していたことになります。 星空撮影に最適な奈良の山奥(鹿しかいない)に行くのも我慢してました。 行先で挙げられていたのも、池田市文化会館(ワクチン接種のため)と、 箕面のお酒のディスカウント店だけでした。 さて、そんな北摂でも、能勢に行くと、ここは大阪なのか?と思うほどめっちゃ田舎になります。 そして、乱舞まではいかない、蛍街まではいかないけれど、 蛍村ほどのホタルたちには出会うことが出来ました。 「大阪でも」こんなに蛍がいるところがあるんやと思うと、なんか凄いなと思いますね。 星空撮影に行けない分、蛍の光撮影を楽しませてもらいました。 残念ながら大阪は田舎であっても、奈良のような鹿しかいないほどの山奥ではないので、 蛍は撮影出来ても星空は撮影できません。 しかし、田舎はいいですね。蛍はいても、人はいない。(休日前や休日は人が多いかも) でも鹿や蛇には気を付けないと。 何かと制限の多い時期ですが、少し工夫して田舎の風景を見に行くのも いいかもしれません。
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2021.06.10

トピックス
「アデュカヌマブ」は認知症への救世主になれるのか? センター長の石川です。 ニュースで大きく取り上げられていたアルツハイマー病の治療薬「アデュカヌマブ」 まるで特効薬が出来たかのような騒ぎになっていますが、 はたして認知症で苦しむ人の救世主になるのでしょうか? まずマスコミは「治療薬」と言う言葉を使いますが、 「治療」はいわゆる健康な状態に戻すということになります。 しかし「アデュカヌマブ」はあくまでも完治するための薬ではなく、 病気の進行を止めるための薬です。 ご承知の通り、脳にアミロイドβという異常なたんぱく質が溜まり、 これが神経細胞を破壊し、アルツハイマー病に至るのですが、 そのアミロイドβを除去していく働きをするのが「アデュカヌマブ」なのです。 ここでわかりやすくまとめてみます。 〇「アデュカヌマブ」はあくまでも認知症を治す(認知症がない状態に戻す)ものではない 〇何故ならば、一度破壊された神経を元に戻すことが出来ないからです。 〇但し、早期から「アデュカヌマブ」が使えれば、ダメージをかなり少なくできます。 〇また、アミロイドβを以降溜め込まないので、神経細胞の破壊が予防できます。 〇つまり、「アデュカヌマブ」は治療薬と言うより、進行を抑制する薬と言えます。 〇ところが現状ではめっちゃ高価(月1回投与で50万?)で、庶民には手が出せません。 〇保険適用になるかは、現状では厳しそうです。 〇点滴による投与になります。 〇治験結果は見切り発車的で、効果がないと判断される場合もあります。 〇投与が必要な方や、いつ頃からかという判断がかなり難しいです。 〇既に進行が進んでいる方には「残念ながら…」と言う状況です。  現在発症していないけど、発症する可能性がある方が対象になりますが、 それでも今すぐ使えるものではありません。 ◎但し、もし「アデュカヌマブ」に有用性が認められれば、壊れた神経細胞はよみがえらすことは出来なくても、人間は新しいことにチャレンジすることで、壊れた神経細胞の数ほどではなくても、新たな神経細胞が発生することがわかっています。つまり前向きの人生を送るなら、「アデュカヌマブ」の助けを借りて、かなりの生活維持が出来る可能性はあります。 いずれにしても、マスコミは大々的に取り上げ、製薬会社の株が一気に上がる状況ですが、 私たちが眼前としている方々には「残念ながら間に合わない」のが事実です。 また有効性が確約されても、庶民が使える薬になるか、 そして投与判断はどうなるのかなど課題は山積かなと思います。 以下、NHKニュースに出られた先生のコメントを抜粋しておきます。 東京大学岩坪威教授 今後、患者や医療現場に与える影響については、「今回の薬は、認知症を発症したばかりの状態からその後の進行のスピードを抑えるもので中等症や重症になるまでの時間を延ばすことでより生活を高いレベルで維持することができると期待される。症状が軽い段階がなるべく長く続けば介護の負担が少なく、本人も自分らしい生活が送れるようになるメリットは非常に大きいと思う。一方、薬を使えるかどうかを診断するためには脳にアミロイドβがたまりアルツハイマー病の初期段階ということを調べる特殊な装置が必要となる。さらに脳に局所的なむくみが出るなどの副作用への対応も必要で、専門医や専門施設を準備することが求められるのではないか」と指摘しました。 また、薬価が高額になるという指摘については、「バイオジェン社の予測する価格では、月に1回の投与に50万円以上と薬代が相当高い。これをどうやって負担するのかは世界各国どこでも大きな問題になると思う。」 国立精神・神経医療研究センターの中村治雅臨床研究支援部長 「今回の薬は、症状の緩和を目指したこれまでの薬とは異なり、原因に迫り、治せるかもしれないという期待もあり、患者や家族、介護者、それに医療者にとっては希望となる。しかし今回、完全には有効性が分かっていない中で迅速承認となっていて、FDAは今後も大規模な治験を行うことを求めている。手放しでは喜べず、本当に有効な薬なのかどうか、そしてどのような患者さんに対して使うべきなのかといった点に今後も注意を払うべきだ」と指摘しています。 「ここからは、ニューズウィーク誌より」 アルツハイマー病の患者やその家族を代表する複数の組織は、新たな治療法はどのようなものであれ(たとえ治療効果がわずかでも)承認されるべきだと言っている。だが多くの専門家は、今回の新薬承認は危険な前例をつくり、効果が疑わしい治療にも扉を開くことにつながりかねないと警告している。
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2021.06.08

トピックス
地域で見守ることの岐路に立つ センター長の石川です 今日は大阪教育大付属池田小学校(市立池田小学校とは違います)での事件から20年の日ですね。 付属池田小学校の児童たちは、今朝、献花を持ちながら登校していました。 いつもより、街角に立つ誘導員の人の姿も多かったように思います。 思えば、私が子どもの頃は、外で遊び走り回るのが当たり前の時代。 池ではザリガニを採り、竹藪では地主に追いかけられ、 道端でもチョークで描いた模様の中で体を動かすゲームをして遊んだものです。 見知らぬおじさんは、いるにはいたけど、危険意識は全くない時代でした。 まして学校は、地域住民にとっても自由に行き来できる場所でした。 しかし今は危険が一杯。 危険な人が増えましたし、車も多くなりました。自転車も走り回っています。 自由に遊べた野山はなくなり、登下校中に襲われる、車や自転車が突っ込んでくるなど、 危険が一杯の都会になってしまいましたね。 何よりも、地域で見守る必要性が強く言われながら(特に認知症の方など)、 今はその地域の見守り体制自体が脆弱化していると言えます。 ましてコロナ禍。 「安心・安全」と「自由」 どちらも守れない世の中なのかもしれません。 まるで念仏のように「安心・安全」だけを唱えている指導者の下では尚更…
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2021.05.29

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若年性認知症の方との関り(16)【車の乗り降りの難しさ】 毎朝お迎えに上がるとFさんは超ご機嫌斜めです。 元々Fさん自身はスナックを開いていたため、夜半過ぎに寝て、昼前に起きるという生活でした。 そのため、朝早く起きるということに慣れていないのです。 デイサービスもできるだけ順番を後にするようにしましたが、やはり朝は闘いでした。 暴れるFさんを送迎車両まで二人掛かりで誘導するのですが、 車高の高いマイクロバスに乗ってもらうのが一苦労です。 中から引っ張る側と、後ろから押す側とにスタッフが分かれて何とか乗ってもらいます。 Fさんに限らず、認知症の方は、車の乗り降りが苦手です。 何故ならば、車の乗り降りの動作は、認知機能が低下している人にとっては 一度に多くの動作を短時間に行わなければならない大変困難度の高いものだからなのです。 右足左足それぞれの別の動きが必要になり、手もどこへもっていくのかがわかりません。 そして頭もぶつけないよう言われます。 さらに、車の乗り降りはケアスタッフもあせり気味ですので、あれやこれやと声を掛けます。 認知症の方はそれだけでパニックになってしまうのです。 そのパニックは身体をさらに硬直化させてしまいます。 私たちには簡単にできてしまう車の乗り降りの行動なので、 ケア側もイラついてしまうところがあるでしょう。 しかし本人にとっては「ど、ど、どうせぇちゅうねん!」みたいな混乱状況にあるのです。 ケア側の注意点としては、焦らずに行動を一つひとつに分解し、 その都度「ありがとございます。」「オーケーです。」「助かります。」など、 ポジティブな言葉を使うことが大切です。 さて、送迎車が動き出し、少しの間のドライブ中はFさんが穏やかになられる時間帯です。 不思議なことに、認知症の方は車に乗ると落ち着かれる方が多いようです。 この車の効用についてはまた別の機会に書いてみたいと思います。 デイセンターに到着すると、次なる課題が。 車の中ですっかり落ち着いたFさんは、今度は車から降りてくれないのです。 乗せるも苦労、降ろすも苦労の方でした。 そして小さな民家を改修したデイサービスセンターでのFさんの一日が始まるのですが、 ここからがスタッフにとっての本当の闘いになります。 しかし、その闘いを通して、Fさんとの繋がりが図られていくのです。   (つづく) センター長の石川でした  
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2021.05.27

トピックス
Air Tagは、認知症の人にも役に立つか? センター長の石川です。 Appleより「Air Tag」なるものが発売されました。 例えば、財布の置き場所がわからなくなった!と言う場合に、 この「Air Tag」を入れておけば、iPhoneがすぐに場所を教えてくれるという機能です。 もし旅先で忘れてしまった場合は、近くのiPhone所持者のiPhoneが居場所を教えてくれるそうです。 いわゆるGPSを使うものではなく、 平たく言えば、iPhoneを所持している人のiPhoneが探してくれるということになります。 キーホルダーにもなる小さなものなので、だいたいな物の中には入れられるというものですね。 私はアンドロイドなので、範疇外ですが。 では認知症の人に役に立つのか?と言うことになります。 まずは、最近ちょくちょく物を置き忘れる、認知症ではないけれど、 「探し物が多くなる」場合は良いかもしれません。 或いは認知症状からのもの忘れによる置忘れにもいいかもしれません。 「私の財布を盗ったのはあなたでしょ!」と言う、もの盗られ妄想が出た時にも、 すぐに探し出せていいかもしれません。 そして、万が一出て行かれて行方が分からなくなった場合。 課題はいくつかあります。 これは「Air Tag」だけに限らずGPSタイプのものも同じなのですが、 本人がそれを身につけて出てくれるかどうかということです。 ここが介護者にとっても最大の悩みになります。 そして「Air Tag」の場合、近くにiPhone所持者がいなければなりません。 山村や、山の中に迷ってしまった場合は反応しない可能性が大きいです。 このように考えると、身近なものを探すにはいいかもしれませんね。 しかし、行方不明の方を探す場合、街中ならば探せても、 人里離れたところに行ってしまうと厳しいかもしれません。 認知症の人にどう所持してもらうかというのが、やはり大きな課題となります。 ただ、このように選択肢が増えたことはありがたいですし、 「ちょい忘れ」には、効力を発揮しそうです。 これからも色々出てくるかもしれませんね。 詳しくは、下記HPまで。一個3,800円。ホルダーは別売です。 https://www.apple.com/jp/airtag/?afid=p238%7CsUG5L0OXt-dc_mtid_18707vxu38484_pcrid_516121240258_pgrid_119615162365_&cid=aos-jp-kwgo-btb–slid—product–
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 難しい対人援助の話ではありません。 相手が今どんなことを思ってるのだろうと考えることを 楽しく身につけていく練習をやって欲しいのです。 愛犬や愛猫などペットを飼われている方は、 そのペットと会話できる人もいるかもしれませんが、 その領域を広げて様々なもの(生命体でなくてもよい)と会話をしてみることです。 例えば、この写真 「なんておいしい蜜なんでしょ!これで私もっと美蝶々になれるわ!」 と言うように、この蝶になった気持ちで考えてみます。 「なんや、なんか文句あるんか!噛んだろか」 みたいに虫の気持ちをわかるかも。 「はぁ、やっとの思いで山崎城を占拠したと思ったら、秀吉に先を越されたやんか」 カタツムリなりに一生懸命なのですが、時代には取り残されてしまいます。 皆さんも、色々な考え方が出来るかもしれませんね。 動植物でない、生命体でなくても会話は出来ます。 不注意で壁に穴をあけてしまったとします。 「痛!何すんねん!もっと注意してやらんかい!この傷口、元には戻れへんねんぞ!」 みたいに壁は思っているかもしれません。 物が生きているとしたら、粗末に扱えますかね? 私が壁だったら、怒りますよ(笑)
ブログ投稿画像 私たちが何かを見るプロセスには「知覚」と「認知」の二つがあります。 (「認知」は認知機能のことで、認知症そのものをいうものではありません。但し、この認知機能の低下が認知症となるのですが。) この「知覚」と「認知」。 つまり私たちは目や耳や鼻で或いは触った感覚、味わった感覚で情報を脳に送ります。 しかし私たちは、純粋に眼から入る光を見ているのではなく、心のフィルターを通して判断しているのです。 (これを美しいと捉えるか、汚いと捉えるか、或いは…) 誰もが同じものを見ているのに、心のフィルターが違った判断を示します。 例えば目の前に怒っているAさんがいます。 そしてそのAさんの前にB職員とC職員がいます。 BもCも同じ怒っているAさんを見ています。見ているものは同じですね。 しかし、B職員はAさんを見て「困ったな、また怒ってるどうしよう?」と思っています。 一方C職員は、「一体何に怒ってるのかな?何かに困ってるのかな?」と思っています。 同じAさんを見てるのに感じ方は違います。 これが心のフィルターです。 散らかった机の上を見て、「整理のできない人だ」と見るか 「仕事が大変なんだな」と見るか 或いは「仕事大変なんだな。もう少し整理すればより仕事がはかどるのに」と思う人もいるかもしれません。 上司からの指示文面に、「なるほど」と思う人、「指示順守」と思う人、 「現場の大変さもわかってないくせに」と思う人もいるかもしれません。 捉え方がみんな違うのは、それぞれの個性もあるでしょうが、 心のフィルターが多分に働いているのです。 上記のB職員は、自分の困りごととして捉えていますが。 C職員はAさんの困りごとを考えようとしています。 このように「どこを見るか」によっても判断が変わってくるのです。 B職員の考えに同様な職員が多ければ、 Aさんは「困った認知症の人」というレッテルが貼られてしまうでしょう。 上司からの指示文面も、すぐに納得するのではなく、 つまり自分が納得すればいいのではなく、 他の人たちにも分かってもらえるかなと言う思いも必要ですし、 納得できない人は、何故納得できないのかを言わないと、単なるダークな人間になってしまいます。 要は、一度まなざしをリセットし、視点の置き場所を変えてみることです。 (同じ水が入ったコップを見ていても、もう半分しかないと思う人と、半分もあると思う人がいます)   コロナウイルスでは、ワクチンもマスクも危ないと言う人もいます。 これはコロナウイルスが見えないだけに不安を増長させてしまうからかもしれません。 しかし、もしコロナウイルスが「見える」ならば、判断は違ったものになるかもしれないのです。
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 グーグルにタイムラインと言う機能があり、 毎月の訪問先を振り返られるようになっています。 それを見ると私の行動範囲がわかるのですが、 仕事で東大阪に来ている以外、見事に4月5月ともに北摂から出ることはありませんでした。 アウトドアや遠征が大好きなのに、大阪市内にも一歩も入らず、 北摂でじっと我慢していたことになります。 星空撮影に最適な奈良の山奥(鹿しかいない)に行くのも我慢してました。 行先で挙げられていたのも、池田市文化会館(ワクチン接種のため)と、 箕面のお酒のディスカウント店だけでした。 さて、そんな北摂でも、能勢に行くと、ここは大阪なのか?と思うほどめっちゃ田舎になります。 そして、乱舞まではいかない、蛍街まではいかないけれど、 蛍村ほどのホタルたちには出会うことが出来ました。 「大阪でも」こんなに蛍がいるところがあるんやと思うと、なんか凄いなと思いますね。 星空撮影に行けない分、蛍の光撮影を楽しませてもらいました。 残念ながら大阪は田舎であっても、奈良のような鹿しかいないほどの山奥ではないので、 蛍は撮影出来ても星空は撮影できません。 しかし、田舎はいいですね。蛍はいても、人はいない。(休日前や休日は人が多いかも) でも鹿や蛇には気を付けないと。 何かと制限の多い時期ですが、少し工夫して田舎の風景を見に行くのも いいかもしれません。
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 ニュースで大きく取り上げられていたアルツハイマー病の治療薬「アデュカヌマブ」 まるで特効薬が出来たかのような騒ぎになっていますが、 はたして認知症で苦しむ人の救世主になるのでしょうか? まずマスコミは「治療薬」と言う言葉を使いますが、 「治療」はいわゆる健康な状態に戻すということになります。 しかし「アデュカヌマブ」はあくまでも完治するための薬ではなく、 病気の進行を止めるための薬です。 ご承知の通り、脳にアミロイドβという異常なたんぱく質が溜まり、 これが神経細胞を破壊し、アルツハイマー病に至るのですが、 そのアミロイドβを除去していく働きをするのが「アデュカヌマブ」なのです。 ここでわかりやすくまとめてみます。 〇「アデュカヌマブ」はあくまでも認知症を治す(認知症がない状態に戻す)ものではない 〇何故ならば、一度破壊された神経を元に戻すことが出来ないからです。 〇但し、早期から「アデュカヌマブ」が使えれば、ダメージをかなり少なくできます。 〇また、アミロイドβを以降溜め込まないので、神経細胞の破壊が予防できます。 〇つまり、「アデュカヌマブ」は治療薬と言うより、進行を抑制する薬と言えます。 〇ところが現状ではめっちゃ高価(月1回投与で50万?)で、庶民には手が出せません。 〇保険適用になるかは、現状では厳しそうです。 〇点滴による投与になります。 〇治験結果は見切り発車的で、効果がないと判断される場合もあります。 〇投与が必要な方や、いつ頃からかという判断がかなり難しいです。 〇既に進行が進んでいる方には「残念ながら…」と言う状況です。  現在発症していないけど、発症する可能性がある方が対象になりますが、 それでも今すぐ使えるものではありません。 ◎但し、もし「アデュカヌマブ」に有用性が認められれば、壊れた神経細胞はよみがえらすことは出来なくても、人間は新しいことにチャレンジすることで、壊れた神経細胞の数ほどではなくても、新たな神経細胞が発生することがわかっています。つまり前向きの人生を送るなら、「アデュカヌマブ」の助けを借りて、かなりの生活維持が出来る可能性はあります。 いずれにしても、マスコミは大々的に取り上げ、製薬会社の株が一気に上がる状況ですが、 私たちが眼前としている方々には「残念ながら間に合わない」のが事実です。 また有効性が確約されても、庶民が使える薬になるか、 そして投与判断はどうなるのかなど課題は山積かなと思います。 以下、NHKニュースに出られた先生のコメントを抜粋しておきます。 東京大学岩坪威教授 今後、患者や医療現場に与える影響については、「今回の薬は、認知症を発症したばかりの状態からその後の進行のスピードを抑えるもので中等症や重症になるまでの時間を延ばすことでより生活を高いレベルで維持することができると期待される。症状が軽い段階がなるべく長く続けば介護の負担が少なく、本人も自分らしい生活が送れるようになるメリットは非常に大きいと思う。一方、薬を使えるかどうかを診断するためには脳にアミロイドβがたまりアルツハイマー病の初期段階ということを調べる特殊な装置が必要となる。さらに脳に局所的なむくみが出るなどの副作用への対応も必要で、専門医や専門施設を準備することが求められるのではないか」と指摘しました。 また、薬価が高額になるという指摘については、「バイオジェン社の予測する価格では、月に1回の投与に50万円以上と薬代が相当高い。これをどうやって負担するのかは世界各国どこでも大きな問題になると思う。」 国立精神・神経医療研究センターの中村治雅臨床研究支援部長 「今回の薬は、症状の緩和を目指したこれまでの薬とは異なり、原因に迫り、治せるかもしれないという期待もあり、患者や家族、介護者、それに医療者にとっては希望となる。しかし今回、完全には有効性が分かっていない中で迅速承認となっていて、FDAは今後も大規模な治験を行うことを求めている。手放しでは喜べず、本当に有効な薬なのかどうか、そしてどのような患者さんに対して使うべきなのかといった点に今後も注意を払うべきだ」と指摘しています。 「ここからは、ニューズウィーク誌より」 アルツハイマー病の患者やその家族を代表する複数の組織は、新たな治療法はどのようなものであれ(たとえ治療効果がわずかでも)承認されるべきだと言っている。だが多くの専門家は、今回の新薬承認は危険な前例をつくり、効果が疑わしい治療にも扉を開くことにつながりかねないと警告している。
ブログ投稿画像 センター長の石川です 今日は大阪教育大付属池田小学校(市立池田小学校とは違います)での事件から20年の日ですね。 付属池田小学校の児童たちは、今朝、献花を持ちながら登校していました。 いつもより、街角に立つ誘導員の人の姿も多かったように思います。 思えば、私が子どもの頃は、外で遊び走り回るのが当たり前の時代。 池ではザリガニを採り、竹藪では地主に追いかけられ、 道端でもチョークで描いた模様の中で体を動かすゲームをして遊んだものです。 見知らぬおじさんは、いるにはいたけど、危険意識は全くない時代でした。 まして学校は、地域住民にとっても自由に行き来できる場所でした。 しかし今は危険が一杯。 危険な人が増えましたし、車も多くなりました。自転車も走り回っています。 自由に遊べた野山はなくなり、登下校中に襲われる、車や自転車が突っ込んでくるなど、 危険が一杯の都会になってしまいましたね。 何よりも、地域で見守る必要性が強く言われながら(特に認知症の方など)、 今はその地域の見守り体制自体が脆弱化していると言えます。 ましてコロナ禍。 「安心・安全」と「自由」 どちらも守れない世の中なのかもしれません。 まるで念仏のように「安心・安全」だけを唱えている指導者の下では尚更…
ブログ投稿画像 毎朝お迎えに上がるとFさんは超ご機嫌斜めです。 元々Fさん自身はスナックを開いていたため、夜半過ぎに寝て、昼前に起きるという生活でした。 そのため、朝早く起きるということに慣れていないのです。 デイサービスもできるだけ順番を後にするようにしましたが、やはり朝は闘いでした。 暴れるFさんを送迎車両まで二人掛かりで誘導するのですが、 車高の高いマイクロバスに乗ってもらうのが一苦労です。 中から引っ張る側と、後ろから押す側とにスタッフが分かれて何とか乗ってもらいます。 Fさんに限らず、認知症の方は、車の乗り降りが苦手です。 何故ならば、車の乗り降りの動作は、認知機能が低下している人にとっては 一度に多くの動作を短時間に行わなければならない大変困難度の高いものだからなのです。 右足左足それぞれの別の動きが必要になり、手もどこへもっていくのかがわかりません。 そして頭もぶつけないよう言われます。 さらに、車の乗り降りはケアスタッフもあせり気味ですので、あれやこれやと声を掛けます。 認知症の方はそれだけでパニックになってしまうのです。 そのパニックは身体をさらに硬直化させてしまいます。 私たちには簡単にできてしまう車の乗り降りの行動なので、 ケア側もイラついてしまうところがあるでしょう。 しかし本人にとっては「ど、ど、どうせぇちゅうねん!」みたいな混乱状況にあるのです。 ケア側の注意点としては、焦らずに行動を一つひとつに分解し、 その都度「ありがとございます。」「オーケーです。」「助かります。」など、 ポジティブな言葉を使うことが大切です。 さて、送迎車が動き出し、少しの間のドライブ中はFさんが穏やかになられる時間帯です。 不思議なことに、認知症の方は車に乗ると落ち着かれる方が多いようです。 この車の効用についてはまた別の機会に書いてみたいと思います。 デイセンターに到着すると、次なる課題が。 車の中ですっかり落ち着いたFさんは、今度は車から降りてくれないのです。 乗せるも苦労、降ろすも苦労の方でした。 そして小さな民家を改修したデイサービスセンターでのFさんの一日が始まるのですが、 ここからがスタッフにとっての本当の闘いになります。 しかし、その闘いを通して、Fさんとの繋がりが図られていくのです。   (つづく) センター長の石川でした  
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 Appleより「Air Tag」なるものが発売されました。 例えば、財布の置き場所がわからなくなった!と言う場合に、 この「Air Tag」を入れておけば、iPhoneがすぐに場所を教えてくれるという機能です。 もし旅先で忘れてしまった場合は、近くのiPhone所持者のiPhoneが居場所を教えてくれるそうです。 いわゆるGPSを使うものではなく、 平たく言えば、iPhoneを所持している人のiPhoneが探してくれるということになります。 キーホルダーにもなる小さなものなので、だいたいな物の中には入れられるというものですね。 私はアンドロイドなので、範疇外ですが。 では認知症の人に役に立つのか?と言うことになります。 まずは、最近ちょくちょく物を置き忘れる、認知症ではないけれど、 「探し物が多くなる」場合は良いかもしれません。 或いは認知症状からのもの忘れによる置忘れにもいいかもしれません。 「私の財布を盗ったのはあなたでしょ!」と言う、もの盗られ妄想が出た時にも、 すぐに探し出せていいかもしれません。 そして、万が一出て行かれて行方が分からなくなった場合。 課題はいくつかあります。 これは「Air Tag」だけに限らずGPSタイプのものも同じなのですが、 本人がそれを身につけて出てくれるかどうかということです。 ここが介護者にとっても最大の悩みになります。 そして「Air Tag」の場合、近くにiPhone所持者がいなければなりません。 山村や、山の中に迷ってしまった場合は反応しない可能性が大きいです。 このように考えると、身近なものを探すにはいいかもしれませんね。 しかし、行方不明の方を探す場合、街中ならば探せても、 人里離れたところに行ってしまうと厳しいかもしれません。 認知症の人にどう所持してもらうかというのが、やはり大きな課題となります。 ただ、このように選択肢が増えたことはありがたいですし、 「ちょい忘れ」には、効力を発揮しそうです。 これからも色々出てくるかもしれませんね。 詳しくは、下記HPまで。一個3,800円。ホルダーは別売です。 https://www.apple.com/jp/airtag/?afid=p238%7CsUG5L0OXt-dc_mtid_18707vxu38484_pcrid_516121240258_pgrid_119615162365_&cid=aos-jp-kwgo-btb--slid---product--