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「認知症の教室(一般市民用)」で記事を検索しました。

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2021.07.29

認知症の教室(一般市民用)
認知症の人の気持ちをどう理解する?(4)「若年性の人との関りから考えてみる」 若年性の方との出会いの項で、途中で止まっていたFさん(ここではAさんに言い変えます)のケースを通じて、 認知症の人の心の世界に近づいていきたいと思います。 Aさんのケースをおさらいすると、50歳代の若年性認知症の女性です。 当時私は今でいう認知症対応型デイサービスの職員でした。 恐らくは日本でまだ数カ所しかなかった認知症の方へのデイサービスセンターでした。 センターと言うとでかい建物を想像しますが、 古い民家を改築したもので、約10名ほどが利用されていました。 Aさんの認知症はかなり進行しており、マンションに迎えに行くと常に真っ赤な顔で激怒されています。 たまにドアを開けた途端、物が飛んでくることもありました。 興奮しているAさんを二人掛かりで誘導するのですが、 エレベーターの中で私たち職員をはねのけようと怒りを爆発させ、 エレベーターが停まるほどになったこともあります。 車の乗り降りも一苦労。やっと乗ってもらったと思うと、今度は降りてくれません。毎回四苦八苦でした。 デイサービス利用者の皆さんは高齢者ばかりで、その中に若いAさんが加わります。 Aさんは常に声掛けすると落ち着かれ、笑顔も出るのですが、時々興奮状態になります。 その場合、外に出てボール投げやボール蹴りなどをしてその怒りを発散してもらいました。 とにかく若いので、力は有り余っているのです。 しかし、怒りを発散すると落ち着かれて水分を摂ってくれ笑顔が戻ります。 しかしお昼の待機中は一人で全員に関わらなければなりません。 そのようなときにAさんが激怒し始めたら、他の利用者にとっても危険な状況になります。 その場を離れることが出来ないので、部屋の中でAさんと相撲のように、がっぷり四つに組みます。 そのままAさんの怒りが収まるまで押し合いへし合いをしたのでした。 そうして興奮状態を収めていったのです。 このようにケア職員からすると、本当に悪戦苦闘のAさんのケア状況でした。 しかし、この時のAさんの心の世界はどのようなものだったのでしょうか? Aさんはどのような状況に置かれていたのでしょうか? そのAさんの思いを知るためには、まず「認知機能」と言うものを理解しなくてはなりません。 私たちにとって当たり前にある機能が、当り前に働かなくなることなのです。 (つづく)
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2021.07.24

認知症の教室(一般市民用)
認知症の人の気持ちをどう理解する?(3)「そもそも認知症とは?」 センター長の石川です。 認知症の人をどう理解する?で書き始めたのですが、 そもそも認知症ってどのようなものなのか? 私たちは認知症の人を、「コミュニケーションができない、伝えたいことが理解してもらえない、周囲に迷惑を掛ける、時に暴力が出る」等、そのような現象で捉えがちです。 要するに理解してもらえない誘導が必要な人ですね。 以前「認知症高齢者の日常生活自立度」Ⅲaの文言についてこのブログで載せたことがあるこの文章 「着替え、食事、排便、排尿が上手にできない、時間がかかる。やたらに物を口に入れる、物を拾い集める、徘徊、失禁、大声・奇声をあげる、火の不始末、不潔行為、性的異常行為」 (「認知症高齢者の日常生活自立度」Ⅲaより) 確かに、認知症の状況を確認する指標として、これらBPSDを列挙するのは必要と言われるかもしれません。 しかし、これは認知症の人を同じ人間として敬意を示そうとする文章ではありません。 こんな見方ばかりするから、認知症ケアを間違えるのです。 上記の項目は、あくまでも私たち側から見た項目です。 そうではなく、認知症の人が置かれた状況や心の内面をしっかりと理解すること。 認知症を理解するということは、ここから始めないといけないのです。 でも現実には怒る人もいるし、大声出す人もいるし、時に手をあげる人もいる。 本当にケア側の苦労は絶えません。 お風呂にも入って欲しいのに、怒鳴られる。正直つらいし、困惑もします。 一生懸命なのにまるで虐待されているかのように声を上げられたら、気持ち落ち込むし、 何度も同じことを聞かれたら、忙しいのにかまっておられないとイライラもしてしまうでしょう。 それが普通だと思います。 次回からは、なぜそのような行動が出るのか、それをわかりやすく説明していきたいと思います。
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2021.07.23

認知症の教室(一般市民用)
オリンピックついにその日に(脱水に気をつけて!) センター長の石川です。 オリンピック、ついに開会式の日になってしまいましたね。 「ついに開会式の日になりました!」ではなく、 「なってしまいましたね」という表現を思わず使ってしまいました。 まぁオリンピックについてあれやこれやいうのはやめでおきましょう。 最近は元気だった人が要支援になり、要支援だった人が要介護になったという話をよく聞くようになりました。 長引くコロナ禍の中で、確かに高齢者の心身は弱っていると言えますね。 体を動かすということは、脳も動かすので、認知症予防にも直結します。 こんなご時世だからこそ体を動かさなければならないのですが、 この酷暑ではむしろ危険度が増すとも言えるかもしれません。 宇宙は青かった!   「これくらい大丈夫」「慣れてるから」「頑張れる」 と言う人ほど危ないのです。 脱水からくる意識混濁は、突然やってきます。 先日、気温19℃の所に行ってきました。それでも脱水症状が出ました。 私の趣味は人の少ないところへ行くこと。めっちゃ人の多い都会は嫌いです。 キャンプや登山や鹿しかいない場所に星空撮影に行ったりするのですが、 そのキャンプも最近はにわかキャンパーが増え、平日でないと厳しくなってきました。 遠く、富士山が見えました。   かつては北アルプスの山と言う山を制覇していた登山家であった私。 再び登山に目覚めました。 アルプスはコロナとは無縁の世界です。 ところがガンガンに山に登っていた頃より、遥かに体力は落ち、 ヒーハー言いながら山に登るようになりました。 昔の面影は全くないのですが、とりあえず初心者が登るアルプスから復活を目指しました。 この場所までは誰でも来れます。ここから山に登っていきます。   気温19℃とはいえ、大阪からすると、3キロも太陽に近い場所を歩いているので、 やはり体力の消耗は激しく、最後は脱水症状から、足がつったりしました。 吸収の早い補給水を飲んで回復しましたが(苦笑) まだまだトレーニングが足りない証拠ですね。 天狗岩 自然のものですよ。よくこの鼻をつまんで遊びます。   でも山は自分自身との闘い。黙々とチャレンジするスタイルが私には向いています。 はてさて、この先コロナでどうなるかわかりませんが、 動けるうちはチャレンジを続けていきたいと思っています。 中央アルプスの稜線 天気快晴、気持ちよかったです。   最終目標は槍ヶ岳の3度目の登頂ですが、今のご時世と体力では来年になると思います(苦笑) 皆様も、暑い時は水分補給!です。脱水を甘く見てはいけません。 家でじっとしていても脱水になる人はおられるのですから。 山頂の神社には、無事登らせてもらって感謝の礼  
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2021.07.20

認知症の教室(一般市民用)
第66回灼熱のネットワーク委員会開催される。 センター長の石川です。 7月20日、第66回英田地区認知症ケアネットワーク委員会が、英田公民分館で開催されました。 ところが、なんと会場のクーラーが故障していて全く冷えません。 ほかの部屋のクーラーも故障していて、稼働しているところは他の方が使われていて、 結局酷暑の中の委員会となりました。 しかしながら、地域の会長からは独居の人の状況を心配(コロナワクチンなど)する声や、 教育委員会室長からは、最近ヤングケアラーのことが課題になっているので、 実状について調査中であるとの意見が出されました。 地域包括ケア課からは、認知症ワーキンググループや、若年性認知症の方の集いの説明などがありました。 2023年には若年性認知症の方の全国大会が東大阪で開催される旨は私から報告しました。 いずれにしても、地域に根差すネットワーク委員会、様々な活動との連携も必要になってきますねということでした。 と、暑い中40分に短縮したものの、中味の濃い委員会でしたが、とにかく暑かったです。 委員の皆様、ありがとうございました。 古い建物の古いクーラー、直らないだろうな~
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2021.07.10

認知症の教室(一般市民用)
「アドボケーターについて」(その2)ケア従事者の使命 アドボケーター(advocater)の話、第2回目になります。 ちょっと、厳しめのことを書きます。 アドボケーターとは、「代弁者」と言う意味になります。 私たち対人援助職に就くものとして、必ず身に着けておかなければならない技術のひとつです。 繰り返します。 ケアマネジャーやケアワーカーなど対人援助を行う職業に就くものとして、 必ず知っておくべきものであり、また技術として持っておかなければならないのが「アドボケーター」つまり「代弁者」としての役割なのです。 では、誰の「代弁者」なのか? もちろん、私たちが支援している利用者のことになります。 特に自分の意志表示が厳しい認知症の人は、私たち側の判断だけで取り決めてしまうことが多々生じます。 そこで忘れてはならないのが、「本人の意思(意志)」です。 しかし、認知症の人の意思なんかわからない、 コミュニケーションができない人の思いなんてわからないと思うかもしれません。 ところが個々の意思の尊重は、私たち対人援助職に課せられている重要な役割なのです。 特に認知症の人の場合、アドボケーターをわかりやすく言えば、 その人のアバターになったつもりで考えることが必要です。 アバターのようなお花ですね   そして何よりも忘れてはならないことは、 入居利用者、特に認知症の人の側に立って考え、発言できるのは、 八百屋さんでも、魚屋さんでも、銀行員でも、警察官でもなく、 一番身近にいるケア従事者しかいないのです。 私たちが認知症の人(入居者)の思いに立たなければ、誰が立つのか!? 家族も今は入ることは出来ません。 このような状況の中で、認知症の人はわからない、伝えられない不安や孤独の中で、 誰も味方がなく、ケア側の言われるままに生きていかなければならないのです。 繰り返します。 「私たちが認知症の人の思いを汲まなければ、誰がその思いをわかってあげられるのか? 専門職である私たちしかいないのです。これは専門職の使命ともいえることです。」 例えば、カンファレンスの時、 認知症のAさんのアバター役(アドボケーター)を設け、本人の意思であろうことを発言します。 ある意味Aさんのアバターは、Aさんの弁護人と言う役割も担うのです。 例えばAさんの行動に困ったケア職員が、 その行動をなんとかしてほしいとカンファレンスで発言するとします。 この時Aさんのアバター役は、Aさんになり代わって、Aさんの思いを伝えるのです。 もしかしたら、Aさんの行動にはケア側の問題があったということもあるかもしれません。 誰かがAさんの立場に立たないと、全てはケア側の都合で決められて行ってしまうのです。 このように、カンファレンスではケア側だけの思いで何もかも決めるのではなく、 本人が意思表示できない人ならば、 その人のアバター役(アドボケーター)を職員の一人に設定しておくのです。 このアバター役を担った人は、とことん本人の思いを理解することを行っておかないと、 アバターにはなれません。 そのためにどうするかは、後日また掲載したいと思います。
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2021.07.05

認知症の教室(一般市民用)
「若年性認知症の方の集い」レポート センター長の石川です。 コロナ禍の影響で、2か月中止になっていた「若年性認知症の方の集い(楽Café)」が、 若江岩田で開催されました。 今回の参加者は、50歳代の方が2名、60歳代前半の方が2名でした。 ご本人への関りと、介護家族の話を伺う二つのグループに分かれて行います。 9月に市役所でのお弁当配り実施予定だそうです。   新規の方もおられたので、前半はご本人の様子をうかがいながら、 後半は介護家族の方の話を聞いてきました。 当事者の方と関わると、介護家族の方の苦労が浮かび上がってきます。 今回、当事者の方はオリジナルマスク作りにチャレンジです。   私たちは毎分毎秒、瞬時に様々なことを、認知機能を働かせて理解し、行動していきますが、 ひとたび、その「瞬時に理解する認知機能」が支障をきたしだすと、 認知機能が正常な人とのギャップが大きく出てしまいます。 直前のことを忘れてしまったり、コミュニケーションがちぐはぐになる それだけで介護家族のストレスは、オーバーフローしてしまうのです。 そしてご本人も必死で、何とか「わかっている自分」を取り繕うとします。 ですから一見ごく普通の方です。 しかし、その一見ごく普通であるがゆえ、介護家族の苦労は増加してしまいます。 若年性認知症の方の場合、生活上の問題も出てきますし、家族の心の傷も生じてしまいます。 しかし実際には、それらのフォロー体制は確立されていないのが現状です。 「シチダンカ」希少な花だそうです。   当事者の方をサポートするとともに、介護家族もサポートする。 どちらも不可欠な両輪ですね。 介護家族同士のお話しでは、家族間同士のアドバイスが多く、これは凄い有効性があります。 そしてご本にに対しては、前回のブログで前触れしましたが、 私たちは「アドボケーター」としての役割を発揮していかなければならないのです。  
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2021.06.25

認知症の教室(一般市民用)
認知症不明者8年連続増加 センター長の石川です。 今朝の朝日新聞に、厳しい状況の記事が載っていました。 8年連続で、認知症で行方不明になった方が増えているというものです。 残念ながら、遺体で見つかった方も過去最多になったとか。 都道府県別では、何故か毎年大阪がトップになっているのです。 やはり記事にもあるように、地域での見守り力が大切になります。 しかしそれがコロナ禍においては厳しくなっている現状があります。 それでも、 マスクをしていない、表情が険しい、きょろきょろしているなどの行動の方を見られたら、 警察に連絡しにくければ、最寄りの地域包括支援センターに連絡を頂ければと思います。 GPSについては、確かにとても役に立つものだと思います。 介護者にもよくお勧めするのですが、 問題は、いかに本人に持ってもらうかなというところです。 これをやはり皆さん四苦八苦されるのです。 普段から本人が必ず身につけるものに組み込めればいいのですが それも簡単ではありません。 大阪が行方不明者トップなのは、それだけ大阪が開放的であるとも考えられます。 その分、地域の見守り体制も、行政を含めた形でもっと充実させていかなければなりませんね。
ブログ投稿画像 若年性の方との出会いの項で、途中で止まっていたFさん(ここではAさんに言い変えます)のケースを通じて、 認知症の人の心の世界に近づいていきたいと思います。 Aさんのケースをおさらいすると、50歳代の若年性認知症の女性です。 当時私は今でいう認知症対応型デイサービスの職員でした。 恐らくは日本でまだ数カ所しかなかった認知症の方へのデイサービスセンターでした。 センターと言うとでかい建物を想像しますが、 古い民家を改築したもので、約10名ほどが利用されていました。 Aさんの認知症はかなり進行しており、マンションに迎えに行くと常に真っ赤な顔で激怒されています。 たまにドアを開けた途端、物が飛んでくることもありました。 興奮しているAさんを二人掛かりで誘導するのですが、 エレベーターの中で私たち職員をはねのけようと怒りを爆発させ、 エレベーターが停まるほどになったこともあります。 車の乗り降りも一苦労。やっと乗ってもらったと思うと、今度は降りてくれません。毎回四苦八苦でした。 デイサービス利用者の皆さんは高齢者ばかりで、その中に若いAさんが加わります。 Aさんは常に声掛けすると落ち着かれ、笑顔も出るのですが、時々興奮状態になります。 その場合、外に出てボール投げやボール蹴りなどをしてその怒りを発散してもらいました。 とにかく若いので、力は有り余っているのです。 しかし、怒りを発散すると落ち着かれて水分を摂ってくれ笑顔が戻ります。 しかしお昼の待機中は一人で全員に関わらなければなりません。 そのようなときにAさんが激怒し始めたら、他の利用者にとっても危険な状況になります。 その場を離れることが出来ないので、部屋の中でAさんと相撲のように、がっぷり四つに組みます。 そのままAさんの怒りが収まるまで押し合いへし合いをしたのでした。 そうして興奮状態を収めていったのです。 このようにケア職員からすると、本当に悪戦苦闘のAさんのケア状況でした。 しかし、この時のAさんの心の世界はどのようなものだったのでしょうか? Aさんはどのような状況に置かれていたのでしょうか? そのAさんの思いを知るためには、まず「認知機能」と言うものを理解しなくてはなりません。 私たちにとって当たり前にある機能が、当り前に働かなくなることなのです。 (つづく)
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 認知症の人をどう理解する?で書き始めたのですが、 そもそも認知症ってどのようなものなのか? 私たちは認知症の人を、「コミュニケーションができない、伝えたいことが理解してもらえない、周囲に迷惑を掛ける、時に暴力が出る」等、そのような現象で捉えがちです。 要するに理解してもらえない誘導が必要な人ですね。 以前「認知症高齢者の日常生活自立度」Ⅲaの文言についてこのブログで載せたことがあるこの文章 「着替え、食事、排便、排尿が上手にできない、時間がかかる。やたらに物を口に入れる、物を拾い集める、徘徊、失禁、大声・奇声をあげる、火の不始末、不潔行為、性的異常行為」 (「認知症高齢者の日常生活自立度」Ⅲaより) 確かに、認知症の状況を確認する指標として、これらBPSDを列挙するのは必要と言われるかもしれません。 しかし、これは認知症の人を同じ人間として敬意を示そうとする文章ではありません。 こんな見方ばかりするから、認知症ケアを間違えるのです。 上記の項目は、あくまでも私たち側から見た項目です。 そうではなく、認知症の人が置かれた状況や心の内面をしっかりと理解すること。 認知症を理解するということは、ここから始めないといけないのです。 でも現実には怒る人もいるし、大声出す人もいるし、時に手をあげる人もいる。 本当にケア側の苦労は絶えません。 お風呂にも入って欲しいのに、怒鳴られる。正直つらいし、困惑もします。 一生懸命なのにまるで虐待されているかのように声を上げられたら、気持ち落ち込むし、 何度も同じことを聞かれたら、忙しいのにかまっておられないとイライラもしてしまうでしょう。 それが普通だと思います。 次回からは、なぜそのような行動が出るのか、それをわかりやすく説明していきたいと思います。
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 オリンピック、ついに開会式の日になってしまいましたね。 「ついに開会式の日になりました!」ではなく、 「なってしまいましたね」という表現を思わず使ってしまいました。 まぁオリンピックについてあれやこれやいうのはやめでおきましょう。 最近は元気だった人が要支援になり、要支援だった人が要介護になったという話をよく聞くようになりました。 長引くコロナ禍の中で、確かに高齢者の心身は弱っていると言えますね。 体を動かすということは、脳も動かすので、認知症予防にも直結します。 こんなご時世だからこそ体を動かさなければならないのですが、 この酷暑ではむしろ危険度が増すとも言えるかもしれません。 [caption id="attachment_2896" align="alignnone" width="1024"] 宇宙は青かった![/caption]   「これくらい大丈夫」「慣れてるから」「頑張れる」 と言う人ほど危ないのです。 脱水からくる意識混濁は、突然やってきます。 先日、気温19℃の所に行ってきました。それでも脱水症状が出ました。 私の趣味は人の少ないところへ行くこと。めっちゃ人の多い都会は嫌いです。 キャンプや登山や鹿しかいない場所に星空撮影に行ったりするのですが、 そのキャンプも最近はにわかキャンパーが増え、平日でないと厳しくなってきました。 [caption id="attachment_2894" align="alignnone" width="1024"] 遠く、富士山が見えました。[/caption]   かつては北アルプスの山と言う山を制覇していた登山家であった私。 再び登山に目覚めました。 アルプスはコロナとは無縁の世界です。 ところがガンガンに山に登っていた頃より、遥かに体力は落ち、 ヒーハー言いながら山に登るようになりました。 昔の面影は全くないのですが、とりあえず初心者が登るアルプスから復活を目指しました。 [caption id="attachment_2893" align="alignnone" width="1024"] この場所までは誰でも来れます。ここから山に登っていきます。[/caption]   気温19℃とはいえ、大阪からすると、3キロも太陽に近い場所を歩いているので、 やはり体力の消耗は激しく、最後は脱水症状から、足がつったりしました。 吸収の早い補給水を飲んで回復しましたが(苦笑) まだまだトレーニングが足りない証拠ですね。 [caption id="attachment_2891" align="alignnone" width="1024"] 天狗岩 自然のものですよ。よくこの鼻をつまんで遊びます。[/caption]   でも山は自分自身との闘い。黙々とチャレンジするスタイルが私には向いています。 はてさて、この先コロナでどうなるかわかりませんが、 動けるうちはチャレンジを続けていきたいと思っています。 [caption id="attachment_2892" align="alignnone" width="1024"] 中央アルプスの稜線 天気快晴、気持ちよかったです。[/caption]   最終目標は槍ヶ岳の3度目の登頂ですが、今のご時世と体力では来年になると思います(苦笑) 皆様も、暑い時は水分補給!です。脱水を甘く見てはいけません。 家でじっとしていても脱水になる人はおられるのですから。 [caption id="attachment_2895" align="alignnone" width="1024"] 山頂の神社には、無事登らせてもらって感謝の礼[/caption]  
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 7月20日、第66回英田地区認知症ケアネットワーク委員会が、英田公民分館で開催されました。 ところが、なんと会場のクーラーが故障していて全く冷えません。 ほかの部屋のクーラーも故障していて、稼働しているところは他の方が使われていて、 結局酷暑の中の委員会となりました。 しかしながら、地域の会長からは独居の人の状況を心配(コロナワクチンなど)する声や、 教育委員会室長からは、最近ヤングケアラーのことが課題になっているので、 実状について調査中であるとの意見が出されました。 地域包括ケア課からは、認知症ワーキンググループや、若年性認知症の方の集いの説明などがありました。 2023年には若年性認知症の方の全国大会が東大阪で開催される旨は私から報告しました。 いずれにしても、地域に根差すネットワーク委員会、様々な活動との連携も必要になってきますねということでした。 と、暑い中40分に短縮したものの、中味の濃い委員会でしたが、とにかく暑かったです。 委員の皆様、ありがとうございました。 古い建物の古いクーラー、直らないだろうな~
ブログ投稿画像 アドボケーター(advocater)の話、第2回目になります。 ちょっと、厳しめのことを書きます。 アドボケーターとは、「代弁者」と言う意味になります。 私たち対人援助職に就くものとして、必ず身に着けておかなければならない技術のひとつです。 繰り返します。 ケアマネジャーやケアワーカーなど対人援助を行う職業に就くものとして、 必ず知っておくべきものであり、また技術として持っておかなければならないのが「アドボケーター」つまり「代弁者」としての役割なのです。 では、誰の「代弁者」なのか? もちろん、私たちが支援している利用者のことになります。 特に自分の意志表示が厳しい認知症の人は、私たち側の判断だけで取り決めてしまうことが多々生じます。 そこで忘れてはならないのが、「本人の意思(意志)」です。 しかし、認知症の人の意思なんかわからない、 コミュニケーションができない人の思いなんてわからないと思うかもしれません。 ところが個々の意思の尊重は、私たち対人援助職に課せられている重要な役割なのです。 特に認知症の人の場合、アドボケーターをわかりやすく言えば、 その人のアバターになったつもりで考えることが必要です。 [caption id="attachment_1471" align="alignnone" width="650"] アバターのようなお花ですね[/caption]   そして何よりも忘れてはならないことは、 入居利用者、特に認知症の人の側に立って考え、発言できるのは、 八百屋さんでも、魚屋さんでも、銀行員でも、警察官でもなく、 一番身近にいるケア従事者しかいないのです。 私たちが認知症の人(入居者)の思いに立たなければ、誰が立つのか!? 家族も今は入ることは出来ません。 このような状況の中で、認知症の人はわからない、伝えられない不安や孤独の中で、 誰も味方がなく、ケア側の言われるままに生きていかなければならないのです。 繰り返します。 「私たちが認知症の人の思いを汲まなければ、誰がその思いをわかってあげられるのか? 専門職である私たちしかいないのです。これは専門職の使命ともいえることです。」 例えば、カンファレンスの時、 認知症のAさんのアバター役(アドボケーター)を設け、本人の意思であろうことを発言します。 ある意味Aさんのアバターは、Aさんの弁護人と言う役割も担うのです。 例えばAさんの行動に困ったケア職員が、 その行動をなんとかしてほしいとカンファレンスで発言するとします。 この時Aさんのアバター役は、Aさんになり代わって、Aさんの思いを伝えるのです。 もしかしたら、Aさんの行動にはケア側の問題があったということもあるかもしれません。 誰かがAさんの立場に立たないと、全てはケア側の都合で決められて行ってしまうのです。 このように、カンファレンスではケア側だけの思いで何もかも決めるのではなく、 本人が意思表示できない人ならば、 その人のアバター役(アドボケーター)を職員の一人に設定しておくのです。 このアバター役を担った人は、とことん本人の思いを理解することを行っておかないと、 アバターにはなれません。 そのためにどうするかは、後日また掲載したいと思います。
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 コロナ禍の影響で、2か月中止になっていた「若年性認知症の方の集い(楽Café)」が、 若江岩田で開催されました。 今回の参加者は、50歳代の方が2名、60歳代前半の方が2名でした。 ご本人への関りと、介護家族の話を伺う二つのグループに分かれて行います。 [caption id="attachment_2854" align="aligncenter" width="1024"] 9月に市役所でのお弁当配り実施予定だそうです。[/caption]   新規の方もおられたので、前半はご本人の様子をうかがいながら、 後半は介護家族の方の話を聞いてきました。 当事者の方と関わると、介護家族の方の苦労が浮かび上がってきます。 [caption id="attachment_2853" align="alignnone" width="1024"] 今回、当事者の方はオリジナルマスク作りにチャレンジです。[/caption]   私たちは毎分毎秒、瞬時に様々なことを、認知機能を働かせて理解し、行動していきますが、 ひとたび、その「瞬時に理解する認知機能」が支障をきたしだすと、 認知機能が正常な人とのギャップが大きく出てしまいます。 直前のことを忘れてしまったり、コミュニケーションがちぐはぐになる それだけで介護家族のストレスは、オーバーフローしてしまうのです。 そしてご本人も必死で、何とか「わかっている自分」を取り繕うとします。 ですから一見ごく普通の方です。 しかし、その一見ごく普通であるがゆえ、介護家族の苦労は増加してしまいます。 若年性認知症の方の場合、生活上の問題も出てきますし、家族の心の傷も生じてしまいます。 しかし実際には、それらのフォロー体制は確立されていないのが現状です。 [caption id="attachment_2855" align="alignnone" width="1024"] 「シチダンカ」希少な花だそうです。[/caption]   当事者の方をサポートするとともに、介護家族もサポートする。 どちらも不可欠な両輪ですね。 介護家族同士のお話しでは、家族間同士のアドバイスが多く、これは凄い有効性があります。 そしてご本にに対しては、前回のブログで前触れしましたが、 私たちは「アドボケーター」としての役割を発揮していかなければならないのです。  
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 今週は、英田南、北両地区でお話しさせていただきました。 認知症の新薬「アデュカヌマブ」の説明と、ネットの基礎知識について。 ワクチン接種では、高齢者に対してもネット予約を強いられたり、 このような地域の会合も、リモートで行いなさい的な話も出ています。 [caption id="attachment_2829" align="alignnone" width="1024"] Modern Multiethnic business team having discussion and online meeting in video call[/caption] しかし実際には、スマホは何とか使えるけど、或いはガラケーのままと言う方が殆どで、 ワクチンのネット予約など、高度の技術になってしまいます。 ほんとに世の中の流れに、高齢者でも必死について行かなければならない時代ですね。 そこで今回はごく初歩的なネットのお話をさせていただきました。 そして最後に、本当に久しぶりに、「梅干し体操」を実施しました。 皆さん、しっかりと覚えてられましたね。 「アーバンの中で、たくさんの人と一緒にやったよね~」という声 そうです。 いつか再び、アーバンケアにみんなが集まって、楽しく「梅干し体操」が出来るように! そんな願いを込めた体操でした。 しっかり、身体は動かしましょう!
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 今朝の朝日新聞に、厳しい状況の記事が載っていました。 8年連続で、認知症で行方不明になった方が増えているというものです。 残念ながら、遺体で見つかった方も過去最多になったとか。 都道府県別では、何故か毎年大阪がトップになっているのです。 やはり記事にもあるように、地域での見守り力が大切になります。 しかしそれがコロナ禍においては厳しくなっている現状があります。 それでも、 マスクをしていない、表情が険しい、きょろきょろしているなどの行動の方を見られたら、 警察に連絡しにくければ、最寄りの地域包括支援センターに連絡を頂ければと思います。 GPSについては、確かにとても役に立つものだと思います。 介護者にもよくお勧めするのですが、 問題は、いかに本人に持ってもらうかなというところです。 これをやはり皆さん四苦八苦されるのです。 普段から本人が必ず身につけるものに組み込めればいいのですが それも簡単ではありません。 大阪が行方不明者トップなのは、それだけ大阪が開放的であるとも考えられます。 その分、地域の見守り体制も、行政を含めた形でもっと充実させていかなければなりませんね。