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2021.10.20

何故、認知症ケアの歴史を振り返るのか3

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認知症の教室(一般市民用)

認知症の教室(専門職用)

センター長の石川です。

この写真は、日本で初めて作られた「認知症専用特養」の部屋の写真です。
(当時は痴呆性老人専用棟と呼んでいました。)

全室個室と言う、当時としてはかなり画期的な特別養護老人ホームだったのです。
私も見学に行きました。

認知症の人の歴史を学びませんか

 

当時は、その全室個室のスタイルに、「凄いですね~」と感想を漏らしていたものです。
しかし実際にはこのような部屋で、鉄の扉で閉ざされます。
認知症の人には物理的対策として、これが最良だろうと、
当時の現場人はそれなりに納得していたのでした。
これくらいの術しか、認知症ケアの手段がわからなかったのです。

皆さんはどう思うでしょうか?

ポイントは「認知症の症状」ではなく、
「人としてどうなのか」「あなたが当事者ならどう思うのか」を問いたいのです。

あなたなら、つなぎ服を着せられ、
刑務所のような部屋に閉じ込められることを良しと思いますか?

現在は、このような部屋もつなぎ服も存在しません(多分)

しかし、実践者研修受講者の中にはこのようなコメントを残している人も何人かいました。

「過去に行われてきた介護から学べた事が多かったが、まだまだ尊厳が守られている介護では無い事を改めて実感出来たし、改善すべき点はたくさん有る事を感じた。」

好奇心・探求心のあるケアワーカーになるために

過去のような物理的非尊厳はないとしても(あるかもしれませんが)、
私たちの行動の中に
「自分がやられて嫌なこと」を利用者にやっていないか常に考えることが必要です。

ケア実践者は「他人事」ではなく、「自分事」として利用者視点に立って考えること。

これはこの仕事で働く専門職としての、必要不可欠な介護技術のひとつでもあるのです。

ケア実践者として「どうなりたいのか」

そこが明確になれば、ケア実践者としても、人間としても、
周囲から認められる存在になるのではないでしょうか。