ninchisho-yui-logo
menu

メニュー

clear ninchisho-yui-logo

「認知症の教室(一般市民用)」で記事を検索しました。

ブログ投稿画像

2023.09.04

認知症の教室(一般市民用)
地域での認知症サポーター講座 サポーター講座は、学校や企業だけでなく、地域住民向けも重要な講座となっています。 今回は、地域包括支援センターとともに 英田南の市場地区の方に向けて、サポーター講座を実施しました。 暑い中、皆さん集まってくれました   地域住民にとって、何事においても、認知症は身近な問題です。 まず、隣近所におられるかもしれない認知症の人への関わり方、 多発している道迷いの高齢者への関わり方、 さらに自分が認知症にならないかという不安 そして、なんといっても認知症にならないためにすべきこと等 興味・関心が、他人事でない人たちが集まっているのが、地域住民と言えます。 続々と来られる地域住民の方。あれ、20名以上だぞ!?   そのこともあってか、当初20名と聞いていた参加者が、30名以上の方が来訪され、 お渡しする資料やカードが足りなくなってしまうほど、関心があったようです。 内容も通常のものだけでなく、予防も含めたパワーアップバージョンです。 8月の2回目の満月 スーパームーンが輝いていました。夜のウオーキングの途中に。   市場地区の方は、自治会長をはじめとして、 皆さんの関心が非常に高いと言えます。 認知症にならないために、そしてもし認知症になっても、 安心して暮らせるまちづくり目指して 私たちも活動を広く深く進めていきます。  
ブログ投稿画像

2023.08.31

認知症の教室(一般市民用)
小学校6年生のキッズサポーター講座 夏休みが終わった早々、楠根小学校の6年生に キッズサポーター講座を実施しました。 3学級を順番に1時限目から3時限目まで行ってきました。 6年生となると、少しシャイになる部分もありますが、 児童たちは熱心に話を聞いてくれました。 3クラス、それぞれに特徴があり、同じことを三回喋っても、 反応の違いがあり、なかなか面白かったですね。 写真は早々に校長先生が小学校のHPにアップしてくれたものです。 凄いですね、ほぼライブのような感じでアップされていきます。 色々と気を遣っていただいた校長先生には感謝です。 児童たちも参加する伝言ゲームは みんな楽しくやってくれました。 やはり聞いてるだけでなく、参加することはおもしろいようです。 もし、スマホやテレビが見れなくなったらどうする?という質問に、 普通なら、困るとか不安になるとか、ありえへんとか答えるところ、 「勉強に集中できる」とか「スポーツが一杯できる」という、 ポジティブな返事が返ってきました。 裏を返せば、それだけ普段、スマホに時間を支配されているのかもしれません。 大人以上に、認知症の人のことを素直に受け止めてくれる子どもたち この世代が未来を作り上げていく そう思うと、ワクワクした気持ちになります。
ブログ投稿画像

2023.08.21

認知症の教室(一般市民用)
認知症の人の「感情伝染」とは(4)~しつらえについて~ 少し本流(人と人の感情の動き)からずれますが、 認知症であってもなくても、周辺の環境が大きな影響を与えます。 最大の環境要因は人であることは、以前のブログにも書きましたが、 「生活環境」という観点からいえば、「しつらえ」も、感情に多大に影響するということになります。   殺風景な部屋にいるのか、そうでない部屋にいるのか、 それだけで感情に与える影響が変わってきます。 つまり、生活環境が良いか悪いかも感情伝染するということです。 生活環境が悪ければ、そこで住まわれる人の感情も砂漠化するのです。   例えば、デイサービスに来られる方も、 センターに入った時にほっと安心できる空間か、或いは、そうでないかは、 ポイントを付けるとすると、大きな得失点に繋がります。 もちろん、人の関わり方(挨拶や言葉遣いやケアの仕方)が一番大きいのですが、 入った時の印象も大きな得失点に繋がります。   皆さんも、病院でも、スーパーでも、様々なお店でも、 入った時の第一印象は心に刻印付けられますよね? 誰だって、落ち着くところにいたいと思いますよね? そんな当たり前のことを、意外と施設では行われていないかもしれません。   環境(雰囲気)は、その事業所の評価に大きく影響するということです。 「なんか知らんけど、ええ感じの雰囲気やな~」と、感じる、 質感(クオリア)を感じるかどうか、 つまり「しつらえ」(心地よい生活環境を整えること)は、 事業所の評価を高めるためにも、利用者の感情にも大いに影響を与えるものなのです。
ブログ投稿画像

2023.08.18

認知症の教室(一般市民用)
認知症の人の「感情伝染」とは(3) 感情がなぜ伝わるのか、その理由は「扁桃体」と「海馬」に関係します。 つまり、脳科学の観点から説明できるものなのです。 前回に引き続き、中央法規出版社 恩蔵絢子、永島徹著「なぜ、認知症の人は家に帰りたがるのか」を参照にして書きます。   記憶の中枢となる「海馬」と感情の中枢になる「扁桃体」とは隣り合っています。 特に「扁桃体」はある意味自分の生命にかかわることに反応する場所です。 イラストACよりフリー素材を許可を得てダウンロード 海馬と扁桃体は隣り合わせです   たとえば自分がAさんに攻撃され、いじめられたとします。 扁桃体はAさんは自分を攻撃するいじめる人なので気を付けるようにという注意喚起を海馬に情報を送り、 海馬はAさんをいじめる人として記憶します。 このように扁桃体は自分を護るための場所とも言えます。 それゆえ、他者の行動に対して真っ先に反応する場所とも言えるでしょう。 フリーソフトいやすとやさんより   それでも記憶中枢の海馬が認知症によってダメージを受けている場合、 そもそも反応できるのだろうかという疑問が残ります。 しかし、私たちはそのような先入観があるから、認知症の人は理解できないと思い込んでしまうのです。 認知症の人からすれば、具体的、明確なやり取りはわからなくても、 快不快の感情はしっかりと感じ取っているのです。 それどころか、「この人は自分に対してつらく当たる人だ」という記憶も思い起こせるのです。 (つづく)
ブログ投稿画像

2023.08.12

認知症の教室(一般市民用)
認知症の人の「感情伝染」とは(2) 前回、「私たちは、認知症の人に対して、大きな勘違いをしています。」と書きました。 認知症の人は、何を言っても理解できない。 そんな大きな誤解が、認知症の人の前で平気でその人に対する悪態を吐いたりします。 しかし、悪態を吐かれたことを、 認知症の人はしっかりと感じ取っていることを、私たちはわかっていないのです。 脳科学者の恩蔵絢子氏は、以下のように書いています。 「アルツハイマー型認知症の人は、周囲の人が高速で(私たちの普通の会話)やりとりする会話についていくことは、海馬の萎縮のせいで難しいところがあります。 数秒前まで語られていた膨大な言葉(私たちからすれば普通の会話)を覚えておかなければ、 会話についていくことができないからです。 しかし、アルツハイマー型認知症の人は、相手の感情を読むことはとても得意です。 完全には会話の内容を理解できなくても、言葉のトーン、相手の顔つきなどにはとても敏感で、 何か自分についてネガティブな情報を言われていることは、理解できるのです。」 (中央法規出版社 恩蔵絢子、永島徹著「なぜ、認知症の人は家に帰りたがるのか」P141より抜粋。( )内は石川が注釈) このように、しっかりと私たちの言葉や態度を感じ取っておられるのです。 ですから、決して認知症の人は何もわからない人ではないということ。 そこを私たちは誤解してはならないのです。 では、なぜ認知機能が低下しているのに、感情は読み取っていくことができるのか。 つまり感情が伝染していくのか?  次回に書き込みます。(つづく) 8月11日、山の日ですが、私は山には登らず、クラシックコンサートに行ってました。 85歳のマエストロのラストコンサート(大阪での定期演奏会ということです)でした。 渾身の指揮の後、腰の痛みと疲労を隠しながら、 何度も何度も頭を下げて、舞台を後にされました。 日本の一時代を担った名指揮者でした。 ひとつの時代が終わる…  そんな切なさと感動を覚えたコンサートでした。
ブログ投稿画像

2023.08.10

認知症の教室(一般市民用)
認知症の人の「感情伝染」とは(1) これまで認知症の人のことで、何度か取り上げていたのが、周辺環境に関することです。 環境というと、景色や温度などの住み心地良さがまずは頭に思い浮かびますが、 もちろんそれらも重要なものではあるのですが、 やはりなんと言っても、「人」そのものが最大の環境になります。 在宅の場合は、介護者やサービス事業所の職員となり、 入居されている方はケアスタッフが多大な影響を与える環境要因になります。 ケアスタッフの動きひとつで、認知症の人の「生活していく上での快・不快」が変わっていきます。   しかし私たちは、認知症の人に対して、大きな勘違いをしています。 それは、認知症の人は「何もわからない人」と思っていることです。 例えば、真夏でも厚着している人がいれば、暑さもわからなくなっている、 つまり認知症の人は、周辺環境だけでなく 自分の身体の状況もわからなくなっている人と捉えてしまうでしょう。 確かに認知機能の低下は、通常の日常生活機能を失っていくことに繋がります。 しかし、私たちがもし認知症の人を険しい表情で睨み付けたら、 認知症の人の表情も強ばるでしょう。 ケア職員が何もわからない人という思いから、指示的、命令的な言葉を発すると、 認知症の人は険しい表情を浮かべるでしょう。 それは、「認知症の人は、何もわからない人」ではなく、 私たちの行動に必ず反応しているということなのです。 (つづく)
ブログ投稿画像 サポーター講座は、学校や企業だけでなく、地域住民向けも重要な講座となっています。 今回は、地域包括支援センターとともに 英田南の市場地区の方に向けて、サポーター講座を実施しました。 [caption id="attachment_5014" align="alignnone" width="1024"] 暑い中、皆さん集まってくれました[/caption]   地域住民にとって、何事においても、認知症は身近な問題です。 まず、隣近所におられるかもしれない認知症の人への関わり方、 多発している道迷いの高齢者への関わり方、 さらに自分が認知症にならないかという不安 そして、なんといっても認知症にならないためにすべきこと等 興味・関心が、他人事でない人たちが集まっているのが、地域住民と言えます。 [caption id="attachment_5015" align="alignnone" width="1024"] 続々と来られる地域住民の方。あれ、20名以上だぞ!?[/caption]   そのこともあってか、当初20名と聞いていた参加者が、30名以上の方が来訪され、 お渡しする資料やカードが足りなくなってしまうほど、関心があったようです。 内容も通常のものだけでなく、予防も含めたパワーアップバージョンです。 [caption id="attachment_5017" align="alignnone" width="2560"] 8月の2回目の満月 スーパームーンが輝いていました。夜のウオーキングの途中に。[/caption]   市場地区の方は、自治会長をはじめとして、 皆さんの関心が非常に高いと言えます。 認知症にならないために、そしてもし認知症になっても、 安心して暮らせるまちづくり目指して 私たちも活動を広く深く進めていきます。  
ブログ投稿画像 夏休みが終わった早々、楠根小学校の6年生に キッズサポーター講座を実施しました。 3学級を順番に1時限目から3時限目まで行ってきました。 6年生となると、少しシャイになる部分もありますが、 児童たちは熱心に話を聞いてくれました。 3クラス、それぞれに特徴があり、同じことを三回喋っても、 反応の違いがあり、なかなか面白かったですね。 写真は早々に校長先生が小学校のHPにアップしてくれたものです。 凄いですね、ほぼライブのような感じでアップされていきます。 色々と気を遣っていただいた校長先生には感謝です。 児童たちも参加する伝言ゲームは みんな楽しくやってくれました。 やはり聞いてるだけでなく、参加することはおもしろいようです。 もし、スマホやテレビが見れなくなったらどうする?という質問に、 普通なら、困るとか不安になるとか、ありえへんとか答えるところ、 「勉強に集中できる」とか「スポーツが一杯できる」という、 ポジティブな返事が返ってきました。 裏を返せば、それだけ普段、スマホに時間を支配されているのかもしれません。 大人以上に、認知症の人のことを素直に受け止めてくれる子どもたち この世代が未来を作り上げていく そう思うと、ワクワクした気持ちになります。
ブログ投稿画像 少し本流(人と人の感情の動き)からずれますが、 認知症であってもなくても、周辺の環境が大きな影響を与えます。 最大の環境要因は人であることは、以前のブログにも書きましたが、 「生活環境」という観点からいえば、「しつらえ」も、感情に多大に影響するということになります。   殺風景な部屋にいるのか、そうでない部屋にいるのか、 それだけで感情に与える影響が変わってきます。 つまり、生活環境が良いか悪いかも感情伝染するということです。 生活環境が悪ければ、そこで住まわれる人の感情も砂漠化するのです。   例えば、デイサービスに来られる方も、 センターに入った時にほっと安心できる空間か、或いは、そうでないかは、 ポイントを付けるとすると、大きな得失点に繋がります。 もちろん、人の関わり方(挨拶や言葉遣いやケアの仕方)が一番大きいのですが、 入った時の印象も大きな得失点に繋がります。   皆さんも、病院でも、スーパーでも、様々なお店でも、 入った時の第一印象は心に刻印付けられますよね? 誰だって、落ち着くところにいたいと思いますよね? そんな当たり前のことを、意外と施設では行われていないかもしれません。   環境(雰囲気)は、その事業所の評価に大きく影響するということです。 「なんか知らんけど、ええ感じの雰囲気やな~」と、感じる、 質感(クオリア)を感じるかどうか、 つまり「しつらえ」(心地よい生活環境を整えること)は、 事業所の評価を高めるためにも、利用者の感情にも大いに影響を与えるものなのです。
ブログ投稿画像 感情がなぜ伝わるのか、その理由は「扁桃体」と「海馬」に関係します。 つまり、脳科学の観点から説明できるものなのです。 前回に引き続き、中央法規出版社 恩蔵絢子、永島徹著「なぜ、認知症の人は家に帰りたがるのか」を参照にして書きます。   記憶の中枢となる「海馬」と感情の中枢になる「扁桃体」とは隣り合っています。 特に「扁桃体」はある意味自分の生命にかかわることに反応する場所です。 [caption id="attachment_4992" align="alignnone" width="1024"] イラストACよりフリー素材を許可を得てダウンロード 海馬と扁桃体は隣り合わせです[/caption]   たとえば自分がAさんに攻撃され、いじめられたとします。 扁桃体はAさんは自分を攻撃するいじめる人なので気を付けるようにという注意喚起を海馬に情報を送り、 海馬はAさんをいじめる人として記憶します。 このように扁桃体は自分を護るための場所とも言えます。 それゆえ、他者の行動に対して真っ先に反応する場所とも言えるでしょう。 [caption id="attachment_3636" align="alignnone" width="365"] フリーソフトいやすとやさんより[/caption]   それでも記憶中枢の海馬が認知症によってダメージを受けている場合、 そもそも反応できるのだろうかという疑問が残ります。 しかし、私たちはそのような先入観があるから、認知症の人は理解できないと思い込んでしまうのです。 認知症の人からすれば、具体的、明確なやり取りはわからなくても、 快不快の感情はしっかりと感じ取っているのです。 それどころか、「この人は自分に対してつらく当たる人だ」という記憶も思い起こせるのです。 (つづく)
ブログ投稿画像 ペルセウス座流星群 いつもここがいいと思って行ったところが人で一杯だったので 今回は少し遠出して、誰もいないところで撮影してきました。 流れ星、幾つも見れましたが、 写真にはなかなか収まってくれません。 [caption id="attachment_4986" align="alignnone" width="2048"] 天の川の横を流れた流れ星[/caption]   さて、大江山の赤鬼に、「台風来るな!」って頑張ってもらったのですが、 その甲斐もなく、今日は大荒れですね。 しかし、認知症の人や一人暮らしの人にとっては、台風は不安を募らせます。 そこはデイサービス職員が、休むことなくフォローしてくれました。 ありがとうございます! [caption id="attachment_4983" align="alignnone" width="1707"] 鬼の力は台風には及ばずでした。因みにこの鬼の名前は「林鬼」だそうです。[/caption]   私の車での出勤時も、折れた木の枝や、何やら一杯道に散乱していましたし、 信号機も横を向いていました。 風の強さは恐ろしいものですね。 [caption id="attachment_4987" align="alignnone" width="843"] 信号機があらぬ方向に。後ろのビルも怖いですね。[/caption]   しかし、嵐の後には必ず、青空が待ってます。 暑いけど。 [caption id="attachment_4984" align="alignnone" width="2048"] 右上に映っているのがアンドロメダ星雲 左は天の川です。[/caption]
ブログ投稿画像 前回、「私たちは、認知症の人に対して、大きな勘違いをしています。」と書きました。 認知症の人は、何を言っても理解できない。 そんな大きな誤解が、認知症の人の前で平気でその人に対する悪態を吐いたりします。 しかし、悪態を吐かれたことを、 認知症の人はしっかりと感じ取っていることを、私たちはわかっていないのです。 脳科学者の恩蔵絢子氏は、以下のように書いています。 「アルツハイマー型認知症の人は、周囲の人が高速で(私たちの普通の会話)やりとりする会話についていくことは、海馬の萎縮のせいで難しいところがあります。 数秒前まで語られていた膨大な言葉(私たちからすれば普通の会話)を覚えておかなければ、 会話についていくことができないからです。 しかし、アルツハイマー型認知症の人は、相手の感情を読むことはとても得意です。 完全には会話の内容を理解できなくても、言葉のトーン、相手の顔つきなどにはとても敏感で、 何か自分についてネガティブな情報を言われていることは、理解できるのです。」 (中央法規出版社 恩蔵絢子、永島徹著「なぜ、認知症の人は家に帰りたがるのか」P141より抜粋。( )内は石川が注釈) このように、しっかりと私たちの言葉や態度を感じ取っておられるのです。 ですから、決して認知症の人は何もわからない人ではないということ。 そこを私たちは誤解してはならないのです。 では、なぜ認知機能が低下しているのに、感情は読み取っていくことができるのか。 つまり感情が伝染していくのか?  次回に書き込みます。(つづく) 8月11日、山の日ですが、私は山には登らず、クラシックコンサートに行ってました。 85歳のマエストロのラストコンサート(大阪での定期演奏会ということです)でした。 渾身の指揮の後、腰の痛みと疲労を隠しながら、 何度も何度も頭を下げて、舞台を後にされました。 日本の一時代を担った名指揮者でした。 ひとつの時代が終わる…  そんな切なさと感動を覚えたコンサートでした。
ブログ投稿画像 これまで認知症の人のことで、何度か取り上げていたのが、周辺環境に関することです。 環境というと、景色や温度などの住み心地良さがまずは頭に思い浮かびますが、 もちろんそれらも重要なものではあるのですが、 やはりなんと言っても、「人」そのものが最大の環境になります。 在宅の場合は、介護者やサービス事業所の職員となり、 入居されている方はケアスタッフが多大な影響を与える環境要因になります。 ケアスタッフの動きひとつで、認知症の人の「生活していく上での快・不快」が変わっていきます。   しかし私たちは、認知症の人に対して、大きな勘違いをしています。 それは、認知症の人は「何もわからない人」と思っていることです。 例えば、真夏でも厚着している人がいれば、暑さもわからなくなっている、 つまり認知症の人は、周辺環境だけでなく 自分の身体の状況もわからなくなっている人と捉えてしまうでしょう。 確かに認知機能の低下は、通常の日常生活機能を失っていくことに繋がります。 しかし、私たちがもし認知症の人を険しい表情で睨み付けたら、 認知症の人の表情も強ばるでしょう。 ケア職員が何もわからない人という思いから、指示的、命令的な言葉を発すると、 認知症の人は険しい表情を浮かべるでしょう。 それは、「認知症の人は、何もわからない人」ではなく、 私たちの行動に必ず反応しているということなのです。 (つづく)