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「認知症の教室(専門職用)」で記事を検索しました。

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2020.11.09

認知症の教室(専門職用)
まなざしをリセットしてみると センター長の石川です 今週は職員の研究発表会があります。 私は楠根中学との取り組みを発表しますが(これは後日ブログに載せます) その他に二つ、発表したいことがありました。 時間の関係でそれはできませんが、 ひとつは「まなざしのリセット」です。 例えば、「認知症高齢者の日常生活自立度」Ⅲaには、このような文章が載っています。 「やたらに物を口に入れる、物を拾い集める、徘徊、失禁、大声・奇声をあげる、火の不始末、不潔行為、性的異常行為」 確かに、認知症の状況を確認する指標として、これらBPSDを列挙するのは必要と言われるかもしれません。 が、これは私たちからの視点です。 では認知症の人から見たらどうでしょうか。 認知症の人から見たケア実践者は、 「認知症だからということで、傲慢で、命令的で、上から視点で、話も聞いてくれないし、丁寧に説明もない、ただただ横柄な連中」と、思われているかもしれません。 視点を変えれば、全く違ったものが見えてくるのです。 「認知症高齢者の日常生活自立度」Ⅲaの文面は、認知症の人を同じ人間として敬意を示そうとする文章ではありません。 こんな見方ばかりするから、認知症ケアを間違えるのです。 つまり私たちは、見る視点を一度リセットしてみる必要があるのです。 やることは簡単です。 逆の立場で考え、それを書き出していくこと。 簡単なのですが、もともと人間は自我があってパーソナリティが確立されているので、 他者の思いに立つというのは実はとても苦手なのです。 だから、「対人援助技術」つまり、技術を持たなければならないのです。
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2020.10.17

認知症の教室(専門職用)
ほっこりなつどい開催されました。 センター長の石川です。 17日(土)、地域包括、デイサービスとの共同実施で 認知症の方を介護する皆様の「ほっこりなつどい」が開催されました。 冷たい雨が降るにもめげず、タクシーで来てくれた人を含め、 6名の家族の方が参加してくれました。 それぞれに、妻、兄弟、息子、娘と多様な状況の方が来られました。 コロナ禍ということもあり、人数を制限したうえでの、英田北公民館での実施でした。 それぞれに、困りごとを吐き出してもらい、聞いてもらえたこと、他の介護者の話が聞けたこと、情報共有できたこと、 そして利用しているデイサービスの職員との意見交換ができたこともよかったのではないかと思います。 1時間はあっという間に終わってしまいました。 アーバンケアでは利用者だけでなく、利用者の家族も支えるというコンセプトのもとでの開催でもありました。 特に認知症の人を介護されている家族の心身の負担は大きいので ストレスの掃き出しの一環にもなったのではないかと思います。 日常の生活について職員共々に話しあっています。 そして、利用しているデイサービスの職員や、包括の職員との意見交換は、 通常の認知症家族の会とは違った、利用者と事業所の関係性(意思疎通)を深めるものになったのではないかと思います。 特に認知症の人の場合、継続的に見守っていくことは必要不可欠と言えるでしょう。 家族同士の話しあいもありました これからも社会状況を見ながらということになりますが、継続して実施していきたいと思っております。        
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2020.10.13

認知症の教室(専門職用)
認知症の人を支えるということ センター長の石川です。 先週の土曜日、尼崎市高齢課並びに地域包括支援センター主催の、認知症の人を介護されている家族の方々50名を対象にした講演会に行ってきました。 常々認知症の人と面と向かっている介護者。 その苦労も人それぞれです。 100人いれば100通りの悩みがある。 そして専門職に対しては、その専門性を当然求めてくる。 その求めに私たちは果たして答えられているのだろうかと思うのです。 私自身も、介護者との関りの中から、 認知症の人への介護の在り方を学んでいったことの方が多いのではないでしょうか。 本当は、もっと皆様と密接に話が出来る講座ならよかったのですが、 何分コロナ禍における研修です。 出来るだけ会話を避け、また距離も置かれた中での座学中心というものになりました。 それでも質問の時は、それぞれに個々の悩みを打ち明けられ、 微力ではありますが、アドバイスさせていただいた次第です。 やはり、自分の悩みに蓋をしないで、吐き出すことが大切ですね。 由寿会ではこの土曜日に介護家族向けの「ほっこりなつどい」を開催します。 少しでも介護家族の皆様の心の重荷の軽減になり、ほっこりできる時間が設けられればと考えております。
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2020.09.30

認知症の教室(専門職用)
認知機能検査の紹介です センター長の石川です。 先日、稲田地域包括主催のファイブ・コグ検査に参加してきました。 当日は東大阪大学短期大学部介護福祉学科重松義成准教授により、その進行が進められました。 ファイブ・コグ(Five Cognitive Functions)とは、高齢者用の集団認知機能検査として、東京都健康長寿医療センター研究所と筑波大学精神医学によって開発された検査です。 一般高齢者の活動機能の変化を評価できるものです。 記憶、注意、言語、視空間認知、思考の5つの認知領域と運動機能を判定していきます。 検査によって、現在の認知機能を知ることが出来、活動へのモチベーションを高めることが出来ます。 自分の活動が既に認知症予防になっていることを知ってもらう、或いは教室や講座、活動グループの紹介などが行えます。 (以上、「認知症予防サポートセンター」HPより引用) この検査後に評価を行い、さらに様々な取組に参加したうえで再評価を行い、自分の認知症予防向上力を認識していくことが出来ます。 コロナ禍で、心身の動きが鈍るなか、認知症予備軍が増えているのは間違いなく、そのためにも必要な検査ではないかと思います。 但し、既に認知症状が発症している方がこの検査を受けると、「できないつらさ」をもたらしてしまうので、受験者の精査が必要かと思います。(ここは重要です) さらに結果得点が、「モチベーションを高める」ものになるか、「不安をもたらす」ものになるか、それは紙一重ではないかと思います。 そこは主催者側の適切なサポートが必要になるのではないでしょうか。  
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2020.09.24

認知症の教室(専門職用)
わからないことを楽しもう! センター長の石川です。 かつてラグビーの平尾誠二選手が現役の時の決勝戦。 平尾選手が属する神戸製鋼はリードされ、いよいよノーサイドの時間が目前に迫る。 「このまま負けてしまうのか。」 神戸製鋼の誰もが負けを覚悟したとき、平尾選手が言った。 「おもろなってきたな~」 この大ピンチを楽しもうとしている平尾選手の言葉に、みんな驚いたという。 そしてその言葉に載せられるかのように、次の瞬間大逆転のトライが生まれ 神戸製鋼は優勝したのです。 朝日新聞デジタルより引用 私が大好きな写真ですが、既に発病されていた時ですね。 私たちの仕事は、わからないこと、困ったことが一杯です。 「どうしよう、困ったな~」 「どうしたらいいかわからないです」 よく聞く言葉ですね。 でも、「わからない」と言ってしまったら、そこで終わりです。 何の進化も成長も生まれないのです。 ちょっと立ち止って考えてみよう!わからなかったことがわかるのは楽しいぞ。 平尾選手は絶体絶命のピンチに「おもろなってきたな」という前向きな考えを生み出しました。 「わからないなぁ~ と言うことは、わかるために頑張れるやん。おもろなってきた。」 と言う、発想の転換をするのです。 人類の進歩の歴史そのものが、「わからないなら、わかるまで探求しよう!」との考えが、 今の皆さんの生活の便利さに繋がっているのです。 「わからないことって、実は新しい何かが生まれるためのスタート地点」なのです。 今一度書きます。 わからないで終わらせたら、何の進化も成長も生まれません。 「え?どうしてや?なんでや?どないなってんねん?これはおもろなってきたぞ!」 と言うように、わからないことを楽しむのです。 そうすれば、必然的に探究心や新たな発想に繋がっていきます。 わからないをわかるためには、勉強もしなくっちゃ 探求心は「なるほど、こういうことやったんか、おもろいな~」となっていきます。 物事をネガティブに暗く考えることは誰にでも出来ます。 「わからへん。困ったな。でもおもろなってきたやん。」 という発想が、あなた自身の輝きへと繋がるのでしょう。
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2020.09.19

認知症の教室(専門職用)
職場を変えるのは一人一人の小さな力 センター長の石川です。 今日は、2019年5月に「認知症の人にやさしい街をめざして」と題した国際シンポジウム(主催:朝日新聞社、朝日新聞厚生文化事業団)が、大阪で開催された時の基調講演者、イギリス・プリマス大学で、認知症アカデミックパートナーシップリーダーを務めるイアン・シェリフさんのお話し「認知症フレンドリーコミュニティー構築の道のり」から、冒頭の部分を紹介したいと思います。 大きな世界を変える小さな個人 「世界を変えるのは、一人ひとりの小さな力」 アメリカの文化人類学者であるマーガレット・ミード(Margaret Mead)の言葉です。 Never doubt that a small group of thoughtful, committed, citizens can change the world. Indeed, it is the only thing that ever has. この言葉には、「思慮深く決意に満ちた人たちの小さなグループが、世界を変えられると疑ってはいけない」という意味が込められています。 つまり、これまでに世界を変えたのは、個人やグループによる小さな力なのです。 小さな力とは、皆さんのことです。 私たちが世界を変えるのです。 皆さんも一緒に、認知症の人たちにやさしい世界へ変えていきましょう。 *「なかまある」HPより引用 いい方向に変えていくって、ワクワクドキドキだね。 以上が冒頭の部分ですが、 この言葉の、「世界」を「職場」に読み替えてみてください。或いは「自分の街」でも読み替えられます。 「職場を変えるのは、一人ひとりの小さな力」ですね。 「小さな力とは、皆さんのことです。私たち(皆さんが)が職場を変えるのです。皆さんも一緒に、認知症の人たちにやさしい職場(街)へ変えていきましょう。」 となりますね。 この熱い思いこそが、具体的に何を行うかを考えるためのスタート地点になります。 「利用者(認知症の人)のより良い生活のために、職場を変える!」 そういう、ワクワクドキドキ感こそが、前へ進むエネルギーになるのですね! 国籍年齢関係なくみんなで話しあっていけば、ワンチームになる
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2020.09.18

認知症の教室(専門職用)
コロナ禍における認知症の人への影響について センター長の石川です。 暑い日がまだ続きますが、朝晩は少し過ごしやすいでしょうか。 さて、ぼちぼちコロナ禍における認知症の人への影響を調査したものが出てくるのではないかと思っていましたが、 以下のような調査結果が掲載されていました。 特にコロナが人々に脅威となり始めた2月から、緊急事態宣言中の調査となります。 東大阪の空 以下、「大学ジャーナル」より転載させていただきました。 広島大学、コロナ禍における認知症患者および家族への影響を調査 介護高齢者認知症新型コロナウイルス感染症広島大学 広島大学大学院医系科学研究科共生社会医学講座の石井伸弥寄附講座教授らのグループは、新型コロナウイルス感染症感染拡大下(2020年2月~6月頃)に、入院もしくは入所中の認知症者とその家族にどのような影響があったのかオンライン調査を行った。 研究は日本老年医学会、広島大学公衆衛生学講座と共同で行われた。 調査は全国の高齢者医療・介護施設および介護支援専門員を対象に実施し、945施設・介護支援専門員751人の回答を得た。 調査によると、コロナ禍における入所系医療・介護施設の運営状況については、32.5%に大きな変化が生じていたほか、ほぼ全ての施設が入所者の日常的な活動に制限が生じたことが分かった。 通所系や訪問系サービスに関しては、介護支援専門員の71.5%が事業所の運営状況に大きな変化があったと回答。 認知症者が少なくとも一部のサービスを「受けられなくなった」「受けなくなった」と回答したのは78.7%だった。 認知症患者への影響はどうだったか。 「影響が生じた」と回答したのは、医療・介護施設の38.5%、介護支援専門員の38.1%。みられた影響としては、特に行動心理症状の出現・悪化、認知機能の低下、身体活動量の低下等が挙げられた。 介護保険サービスが受けられなくなった際の家族への負担について聞くと、「家族が介護を行うことがあった」と72.6%の介護支援専門員が回答。 家族への影響については、「仕事を休んだ」が約4割で最多、身体的な負担、精神的な負担が生じたとする回答もそれぞれ2割を超えた。 今後、石井教授らは、コロナ禍における認知症者の実情についてさらに深く調査するため、秋田大学高齢者医療先端研究センター等と共同で、高齢者医療介護施設従業員や介護支援専門員を対象としたインタビュー調査を実施する予定。 調査結果は、認知症高齢者が感染拡大を予防する「新しい生活様式」を実践するため、どのような支援が適切か検討する基礎資料として活用されることが期待される。 参考:【広島大学】新型コロナウイルス感染症の拡大により、認知症の人の症状悪化 と家族の介護負担増の実態が明らかに ~ 全国 945 施設・介護支援専門員 751 人のオンライン調査結果 ~(PDF) みんなで助けあっていかないとね やはり認知症の人への影響は出ているということですね。 さらにこの調査の後は、長い梅雨、そして猛暑による熱中症が待っていました。 じわじわと認知症の人への悪影響、介護家族の疲労増大が増えてきていると思われます。 そして、一息ついた後には、インフルエンザや寒い冬が待ち受けています。 私たち自身大変ですが、認知症の人にはもっと大変な状況が待ち受けています。 さらに、これまでは認知症状がなかった人に認知症状が現れる、或いは体力低下が現れる人の増大も予想されます。 本当に大変な状況は、これからかもしれません。
ブログ投稿画像 センター長の石川です 今週は職員の研究発表会があります。 私は楠根中学との取り組みを発表しますが(これは後日ブログに載せます) その他に二つ、発表したいことがありました。 時間の関係でそれはできませんが、 ひとつは「まなざしのリセット」です。 例えば、「認知症高齢者の日常生活自立度」Ⅲaには、このような文章が載っています。 「やたらに物を口に入れる、物を拾い集める、徘徊、失禁、大声・奇声をあげる、火の不始末、不潔行為、性的異常行為」 確かに、認知症の状況を確認する指標として、これらBPSDを列挙するのは必要と言われるかもしれません。 が、これは私たちからの視点です。 では認知症の人から見たらどうでしょうか。 認知症の人から見たケア実践者は、 「認知症だからということで、傲慢で、命令的で、上から視点で、話も聞いてくれないし、丁寧に説明もない、ただただ横柄な連中」と、思われているかもしれません。 視点を変えれば、全く違ったものが見えてくるのです。 「認知症高齢者の日常生活自立度」Ⅲaの文面は、認知症の人を同じ人間として敬意を示そうとする文章ではありません。 こんな見方ばかりするから、認知症ケアを間違えるのです。 つまり私たちは、見る視点を一度リセットしてみる必要があるのです。 やることは簡単です。 逆の立場で考え、それを書き出していくこと。 簡単なのですが、もともと人間は自我があってパーソナリティが確立されているので、 他者の思いに立つというのは実はとても苦手なのです。 だから、「対人援助技術」つまり、技術を持たなければならないのです。
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 17日(土)、地域包括、デイサービスとの共同実施で 認知症の方を介護する皆様の「ほっこりなつどい」が開催されました。 冷たい雨が降るにもめげず、タクシーで来てくれた人を含め、 6名の家族の方が参加してくれました。 それぞれに、妻、兄弟、息子、娘と多様な状況の方が来られました。 コロナ禍ということもあり、人数を制限したうえでの、英田北公民館での実施でした。 それぞれに、困りごとを吐き出してもらい、聞いてもらえたこと、他の介護者の話が聞けたこと、情報共有できたこと、 そして利用しているデイサービスの職員との意見交換ができたこともよかったのではないかと思います。 1時間はあっという間に終わってしまいました。 アーバンケアでは利用者だけでなく、利用者の家族も支えるというコンセプトのもとでの開催でもありました。 特に認知症の人を介護されている家族の心身の負担は大きいので ストレスの掃き出しの一環にもなったのではないかと思います。 [caption id="attachment_2004" align="aligncenter" width="650"] 日常の生活について職員共々に話しあっています。[/caption] そして、利用しているデイサービスの職員や、包括の職員との意見交換は、 通常の認知症家族の会とは違った、利用者と事業所の関係性(意思疎通)を深めるものになったのではないかと思います。 特に認知症の人の場合、継続的に見守っていくことは必要不可欠と言えるでしょう。 [caption id="attachment_2003" align="aligncenter" width="650"] 家族同士の話しあいもありました[/caption] これからも社会状況を見ながらということになりますが、継続して実施していきたいと思っております。        
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 先週の土曜日、尼崎市高齢課並びに地域包括支援センター主催の、認知症の人を介護されている家族の方々50名を対象にした講演会に行ってきました。 常々認知症の人と面と向かっている介護者。 その苦労も人それぞれです。 100人いれば100通りの悩みがある。 そして専門職に対しては、その専門性を当然求めてくる。 その求めに私たちは果たして答えられているのだろうかと思うのです。 私自身も、介護者との関りの中から、 認知症の人への介護の在り方を学んでいったことの方が多いのではないでしょうか。 本当は、もっと皆様と密接に話が出来る講座ならよかったのですが、 何分コロナ禍における研修です。 出来るだけ会話を避け、また距離も置かれた中での座学中心というものになりました。 それでも質問の時は、それぞれに個々の悩みを打ち明けられ、 微力ではありますが、アドバイスさせていただいた次第です。 やはり、自分の悩みに蓋をしないで、吐き出すことが大切ですね。 由寿会ではこの土曜日に介護家族向けの「ほっこりなつどい」を開催します。 少しでも介護家族の皆様の心の重荷の軽減になり、ほっこりできる時間が設けられればと考えております。
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 先日、稲田地域包括主催のファイブ・コグ検査に参加してきました。 当日は東大阪大学短期大学部介護福祉学科重松義成准教授により、その進行が進められました。 ファイブ・コグ(Five Cognitive Functions)とは、高齢者用の集団認知機能検査として、東京都健康長寿医療センター研究所と筑波大学精神医学によって開発された検査です。 一般高齢者の活動機能の変化を評価できるものです。 記憶、注意、言語、視空間認知、思考の5つの認知領域と運動機能を判定していきます。 検査によって、現在の認知機能を知ることが出来、活動へのモチベーションを高めることが出来ます。 自分の活動が既に認知症予防になっていることを知ってもらう、或いは教室や講座、活動グループの紹介などが行えます。 (以上、「認知症予防サポートセンター」HPより引用) この検査後に評価を行い、さらに様々な取組に参加したうえで再評価を行い、自分の認知症予防向上力を認識していくことが出来ます。 コロナ禍で、心身の動きが鈍るなか、認知症予備軍が増えているのは間違いなく、そのためにも必要な検査ではないかと思います。 但し、既に認知症状が発症している方がこの検査を受けると、「できないつらさ」をもたらしてしまうので、受験者の精査が必要かと思います。(ここは重要です) さらに結果得点が、「モチベーションを高める」ものになるか、「不安をもたらす」ものになるか、それは紙一重ではないかと思います。 そこは主催者側の適切なサポートが必要になるのではないでしょうか。  
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 かつてラグビーの平尾誠二選手が現役の時の決勝戦。 平尾選手が属する神戸製鋼はリードされ、いよいよノーサイドの時間が目前に迫る。 「このまま負けてしまうのか。」 神戸製鋼の誰もが負けを覚悟したとき、平尾選手が言った。 「おもろなってきたな~」 この大ピンチを楽しもうとしている平尾選手の言葉に、みんな驚いたという。 そしてその言葉に載せられるかのように、次の瞬間大逆転のトライが生まれ 神戸製鋼は優勝したのです。 [caption id="attachment_1961" align="aligncenter" width="640"] 朝日新聞デジタルより引用 私が大好きな写真ですが、既に発病されていた時ですね。[/caption] 私たちの仕事は、わからないこと、困ったことが一杯です。 「どうしよう、困ったな~」 「どうしたらいいかわからないです」 よく聞く言葉ですね。 でも、「わからない」と言ってしまったら、そこで終わりです。 何の進化も成長も生まれないのです。 [caption id="attachment_1960" align="aligncenter" width="650"] ちょっと立ち止って考えてみよう!わからなかったことがわかるのは楽しいぞ。[/caption] 平尾選手は絶体絶命のピンチに「おもろなってきたな」という前向きな考えを生み出しました。 「わからないなぁ~ と言うことは、わかるために頑張れるやん。おもろなってきた。」 と言う、発想の転換をするのです。 人類の進歩の歴史そのものが、「わからないなら、わかるまで探求しよう!」との考えが、 今の皆さんの生活の便利さに繋がっているのです。 「わからないことって、実は新しい何かが生まれるためのスタート地点」なのです。 今一度書きます。 わからないで終わらせたら、何の進化も成長も生まれません。 「え?どうしてや?なんでや?どないなってんねん?これはおもろなってきたぞ!」 と言うように、わからないことを楽しむのです。 そうすれば、必然的に探究心や新たな発想に繋がっていきます。 [caption id="attachment_1878" align="aligncenter" width="650"] わからないをわかるためには、勉強もしなくっちゃ[/caption] 探求心は「なるほど、こういうことやったんか、おもろいな~」となっていきます。 物事をネガティブに暗く考えることは誰にでも出来ます。 「わからへん。困ったな。でもおもろなってきたやん。」 という発想が、あなた自身の輝きへと繋がるのでしょう。
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 今日は、2019年5月に「認知症の人にやさしい街をめざして」と題した国際シンポジウム(主催:朝日新聞社、朝日新聞厚生文化事業団)が、大阪で開催された時の基調講演者、イギリス・プリマス大学で、認知症アカデミックパートナーシップリーダーを務めるイアン・シェリフさんのお話し「認知症フレンドリーコミュニティー構築の道のり」から、冒頭の部分を紹介したいと思います。 [caption id="attachment_1880" align="aligncenter" width="650"] 大きな世界を変える小さな個人[/caption] 「世界を変えるのは、一人ひとりの小さな力」 アメリカの文化人類学者であるマーガレット・ミード(Margaret Mead)の言葉です。 Never doubt that a small group of thoughtful, committed, citizens can change the world. Indeed, it is the only thing that ever has. この言葉には、「思慮深く決意に満ちた人たちの小さなグループが、世界を変えられると疑ってはいけない」という意味が込められています。 つまり、これまでに世界を変えたのは、個人やグループによる小さな力なのです。 小さな力とは、皆さんのことです。 私たちが世界を変えるのです。 皆さんも一緒に、認知症の人たちにやさしい世界へ変えていきましょう。 *「なかまある」HPより引用 [caption id="attachment_1935" align="aligncenter" width="650"] いい方向に変えていくって、ワクワクドキドキだね。[/caption] 以上が冒頭の部分ですが、 この言葉の、「世界」を「職場」に読み替えてみてください。或いは「自分の街」でも読み替えられます。 「職場を変えるのは、一人ひとりの小さな力」ですね。 「小さな力とは、皆さんのことです。私たち(皆さんが)が職場を変えるのです。皆さんも一緒に、認知症の人たちにやさしい職場(街)へ変えていきましょう。」 となりますね。 この熱い思いこそが、具体的に何を行うかを考えるためのスタート地点になります。 「利用者(認知症の人)のより良い生活のために、職場を変える!」 そういう、ワクワクドキドキ感こそが、前へ進むエネルギーになるのですね! [caption id="attachment_1938" align="aligncenter" width="650"] 国籍年齢関係なくみんなで話しあっていけば、ワンチームになる[/caption]
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 暑い日がまだ続きますが、朝晩は少し過ごしやすいでしょうか。 さて、ぼちぼちコロナ禍における認知症の人への影響を調査したものが出てくるのではないかと思っていましたが、 以下のような調査結果が掲載されていました。 特にコロナが人々に脅威となり始めた2月から、緊急事態宣言中の調査となります。 [caption id="attachment_1873" align="aligncenter" width="650"] 東大阪の空[/caption] 以下、「大学ジャーナル」より転載させていただきました。 広島大学、コロナ禍における認知症患者および家族への影響を調査 介護高齢者認知症新型コロナウイルス感染症広島大学 広島大学大学院医系科学研究科共生社会医学講座の石井伸弥寄附講座教授らのグループは、新型コロナウイルス感染症感染拡大下(2020年2月~6月頃)に、入院もしくは入所中の認知症者とその家族にどのような影響があったのかオンライン調査を行った。 研究は日本老年医学会、広島大学公衆衛生学講座と共同で行われた。 調査は全国の高齢者医療・介護施設および介護支援専門員を対象に実施し、945施設・介護支援専門員751人の回答を得た。 調査によると、コロナ禍における入所系医療・介護施設の運営状況については、32.5%に大きな変化が生じていたほか、ほぼ全ての施設が入所者の日常的な活動に制限が生じたことが分かった。 通所系や訪問系サービスに関しては、介護支援専門員の71.5%が事業所の運営状況に大きな変化があったと回答。 認知症者が少なくとも一部のサービスを「受けられなくなった」「受けなくなった」と回答したのは78.7%だった。 認知症患者への影響はどうだったか。 「影響が生じた」と回答したのは、医療・介護施設の38.5%、介護支援専門員の38.1%。みられた影響としては、特に行動心理症状の出現・悪化、認知機能の低下、身体活動量の低下等が挙げられた。 介護保険サービスが受けられなくなった際の家族への負担について聞くと、「家族が介護を行うことがあった」と72.6%の介護支援専門員が回答。 家族への影響については、「仕事を休んだ」が約4割で最多、身体的な負担、精神的な負担が生じたとする回答もそれぞれ2割を超えた。 今後、石井教授らは、コロナ禍における認知症者の実情についてさらに深く調査するため、秋田大学高齢者医療先端研究センター等と共同で、高齢者医療介護施設従業員や介護支援専門員を対象としたインタビュー調査を実施する予定。 調査結果は、認知症高齢者が感染拡大を予防する「新しい生活様式」を実践するため、どのような支援が適切か検討する基礎資料として活用されることが期待される。 参考:【広島大学】新型コロナウイルス感染症の拡大により、認知症の人の症状悪化 と家族の介護負担増の実態が明らかに ~ 全国 945 施設・介護支援専門員 751 人のオンライン調査結果 ~(PDF) [caption id="attachment_1930" align="aligncenter" width="650"] みんなで助けあっていかないとね[/caption] やはり認知症の人への影響は出ているということですね。 さらにこの調査の後は、長い梅雨、そして猛暑による熱中症が待っていました。 じわじわと認知症の人への悪影響、介護家族の疲労増大が増えてきていると思われます。 そして、一息ついた後には、インフルエンザや寒い冬が待ち受けています。 私たち自身大変ですが、認知症の人にはもっと大変な状況が待ち受けています。 さらに、これまでは認知症状がなかった人に認知症状が現れる、或いは体力低下が現れる人の増大も予想されます。 本当に大変な状況は、これからかもしれません。