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少し間があきましたが、認知症と音楽その3です。
音楽が私たちの生活というか、人生そのものに深く繋がっていることは前回に書きました。
母親のおなかの中にいるときから音楽が胎児に響いていることは
科学的にも証明されています。
そして、子どものころは、子ども向けの歌が脳の深くに刻まれていきます。
子どものころは体験するすべてのものが、新鮮で強烈です。
そのため、記憶中枢にしっかりと刻まれやすい、「忘れられぬ曲(歌)」となっていきます。
ですから、認知症になっても、高齢者になっても、童謡などの子どもの頃の歌は唄えるのです。
そして大人になるにつれ、音楽の嗜好は人それぞれのものになっていきます。
ポップスが好きな人、ロックが好きな人、演歌が好きな人、
クラシックが好きな人、ジャズが好きな人等々、
個々の趣味嗜好で好みの音楽が変化し、その人の生活に繋がっていきます。
当然認知症になられて人にも、
それぞれなりに自分の人生に関わり深い音楽があります。
そしてその音楽がなぜ認知症の人にとって大切なのか。
それは、どのようなジャンルにしろ、
その人にとっては、心のリラクゼーションに繋がるものだからです。
例えば、アメリカの映画やドラマでちょくちょく見かけるシーンで、
音楽を聴きながら、同時にガムを噛みながら、仕事や勉強を行っているシーンがあります。
日本人からすれば、まじめに仕事をしろ!と思いがちですが、
実は音楽聞きながらの仕事は理にかなっているのです。
理路整然とした仕事を行うには、集中がいいかもしれません。
しかし、アイデアのひらめきや、思考展開は、
心がリラックスしているときの方が、はるかに生まれやすいのです。
これも脳科学的に実証されているのものなのです。
(つづく)
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音楽というのは不思議な魅力があります。
もしかしたら魅力というより、魔力かもしれません。
人間が生み出した最高の芸術の一つと言えますね。
[caption id="attachment_4527" align="alignnone" width="2048"] いよいよ花の季節到来ですね[/caption]
音楽 それは私たちの人生にとって、
まるで自分自身を形成する重要なパーツのように存在しています。
私たちは子どものころから、いや母親のおなかの中にいる頃から
音楽を聴いています。
私たちの生活になくてはならないものとして音楽は存在するのです。
当然、認知症の人にとっても同じで、
脳にしっかりと刻み込まれているのが音楽なのです。
ですから、音楽療法も活用されるのです。
認知症の人と音楽、もう少し深めていきたいと思います。
[caption id="attachment_4528" align="alignnone" width="2048"] 日曜日は天気も良く、午後からズーム研修だったため、午前中に裏山に登ってきました。写っている人は誰だか知りません(笑)[/caption]
因みにベートーヴェンの「運命」
ジャジャジャジャーンの出だし。
実はプロではない高校生の楽団でも演奏できるそうです。
逆に言えば、これくらい一糸乱れず呼吸を合わせて演奏できなければ
プロにはなれないということですね。
介護での国家資格を持っているのならば、
こんなケアはできて当たり前と言えること。
ですね。
テレビドラマを滅多に見ない(アメリカのドラマを除く)私がはまったのが
「リバーサルオーケストラ」でした。
もう終わってしまいましたが、なかなか面白く、回を追うごとに視聴率もアップしていったようです。
それにしても、オーケストラのプロフェッショナル性は凄いと思います。
誰でも知っているベートーヴェンの「運命」
ジャジャジャジャーン!で始まる奴です。
あれって、実はすごいんですよ。
弦楽器のメンバーが、誰一人遅れず、フライングせず、
1秒たりとも遅れず、早すぎず、ジャジャジャジャーン!と、演奏を始めるのです。
まぁあんな曲を作ったベートーヴェンはとんでもないと思うのですが、
それをやりこなす奏者は、プロと言えるでしょう。
はたして国家資格を持つ介護のプロフェッショナル達は、
あれだけのプロフェッショナル性を持ち得ているのか?
お金を取って、人々に聴いてもらい、感動を与えるというのが、
まさしくオーケストラなのです。
介護の世界もお金を取って、
介護を必要とする方にそのプロフェッショナル性を発揮している
はずです。
でもプロとしての自覚は自戒を込めて言いますが、まだまだ。
心の持ちようも大切で、
介護のプロとしての誇りを持つこと。
だと思います。
さて、認知症の人と音楽。
単に音楽を聞かせてればよい、或いは時たま歌う時間があればいい
なんてことではプロフェッショナル性はありません。
認知症ケアには音楽療法が一つのジャンルとしてあるということは、
根拠と実施にともなう成果があるからです。
しかし私たちは「なんちゃってケア」しかやっていないのではないか?
それは果たして利用者からお金を取っている身としてどうなのか。
「そんなことはない、なんちゃってケアなんてやってない、毎日必死に頑張っている!」
という反論は当然あるでしょう。
ではなぜそのケアが必要なのか、
どのような根拠があってそれを実践しているのか、
さらにそれがどのような効果をもたらすのか。
これをしっかりと答えられなければ、プロとは言えないでしょう。
もうちょっと平たく言えば、介護は「考える」ことが基盤になければ、
「なんとなくケア」や「なんちゃってケア」になってしまうということなのです。
認知症の人に何故音楽療法があるのか。
もちろんそれにも根拠があるのです。
(つづく)
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