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2023.04.12

認知症と音楽(4) 問われるワーカーの姿勢

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認知症の教室(一般市民用)

認知症の教室(専門職用)

随分昔の映画になりますが、ロバート・デ・ニーロとロビン・ウイリアムスが主演した、
実話をもとにした「レナードの朝」という作品がありました。
このブログでも何度か取り上げた映画です。

ある病院が舞台なのですが、そこで働くワーカーたちは、
ルーティンワークを済ませばよいという感じで、患者に対しては無関心な職員ばかりでした。

ところが、ある医師の熱意の下、
ワーカーたちは患者に興味を持ち始め、色々と患者視点で考え始めるのです。

あるワーカーは、いつも食事が進まない高齢女性に対して、
きっと彼女の心が動く音楽があるに違いないと、様々な音楽を聞かせます。
あれもダメ、これもダメと音楽をかけ続けた時、
ある音楽を聴いた途端、彼女は楽しそうに食事を始めたのです。

そうなのです。普段は自分自身でも動かすことが出来ない心と体が、
大好きな音楽を聴いた途端に動き始めたのです。
まさしく音楽の力なのですね。

但し、そのためには、ワーカーが患者(利用者)のことを真剣に考え、
あれやこれやと考え、試行錯誤を繰り返していく行動がなければ成り立たないのです。

音楽の活用はワーカー次第なのです。

音楽は脳科学的にも重要なものとして存在しているのですが、それについては後日また書きます。

いずれにしても、認知症の人は自ら好きな音楽を聴けるという行動が厳しくなっているので、
周囲の者が環境整備をしていくことが必要になります。

因みに前回も書いたように、音楽にはリラックス効果があります。
思考展開させるときなどは、(ひらめきが欲しい時には)或いは記憶の整理をしたい時には、
脳をリラックスさせることです。
それを「デフォルト・モード・ネットワーク」と言います。

 

(つづく)