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2024.04.26

福知山線脱線事故と認知症の人

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認知症の教室(一般市民用)

認知症の教室(専門職用)

昨日は福知山線脱線事故から19年の日でしたね。
あまりにも酷い事故でした。
当時私は、事故現場に近い尼崎市のグループホームで働いていました。

上空でやたらヘリコプターが飛んでるなと思ったら、
テレビからは想像を絶する酷い光景が映し出されていました。

そのテレビを見ていた入居者に動揺が走ります。
「私の家族は大丈夫かしら?」
「家は大丈夫かしら?」

そして多くの入居者が、家族を、家を心配して、
「家へ帰らせてほしい!」
と、訴えだしたのです。

どのチャンネルも悲惨な事故映像を伝えるため、テレビを消しました。
そして、入居者の気持ちを落ち着けることに必死だったことを覚えています。

福知山線脱線事故の日を迎えるたびにその日のことを思い出します。

ここでわかるのは、家族のことを、そして家のことを思い、心配する入居者の姿です。
グループホームに入居中ですので、生活支援の必要な認知症の方ばかりですが、
家族を心配するその姿に、認知症の人ではなく、家族を心配する親の姿があったのです。

認知症と言われても、感情は豊かにその人の中で、
自分らしさを頑張って生きているのです。

認知症の人ではなく、ひとりの人として、そしてひとりの親として見ること。
事故とともに、忘れてはならないことですね。