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2021.05.04

長谷川洋先生のこと(2)「確かなことが失われること」

トピックス

認知症の教室(一般市民用)

認知症の教室(専門職用)

センター長の石川です。

何故長谷川洋先生の記事を載せたかというと、
そこには認知症ケアの大切な視点が散りばめられているからです。

長谷川洋先生

今回は第1回の記事の中から「確かなことが失われる=不確かなことが増えること」について抜粋します。
これはかねてから長谷川和夫先生がお話しされていたことですね。

「特に父が言った『認知症が始まったことで、自分の中の“確かさ”が揺らぐ』という言葉には驚きました。
認知症の方は何度も同じことを話したり、質問したりしますが、それは短期記憶障害によるものだと思われています。でも父の言葉を聞いて、やはりそれだけではないのだな、と。自分の中にある『確かなこと』が失われていくことが不安だから、繰り返し尋ねたり、何度も確認したりする。根底にあるのは自分自身への不安感なのだと思うと、私たち周りの人間の対応の仕方も違ってくるのかもしれません。たとえば、聞かれなくても同じことを何度も話してあげることも必要かもしれませんし、それが認知症の方の不安感の解消にもなるのだということもよくわかりました」
(以上、なかまあるの記事から抜粋)

長谷川洋先生、中央法規の寺田さんと共に

 

例えば、目の前にペットボトルがあるとします。
私たちはそれを何の違和感もなくペットボトルとして認識する(認知する)のですが、
認知機能が低下していくと、そのペットボトルを
「これなんだっけ?」と思ってしまうのです。
私たちにとって当たり前のことが確かでなくなるのです。
だから不安が増してしまうのです。
ここは重要なところですね。

長谷川洋先生の第2回目はこちらから

https://nakamaaru.asahi.com/article/13736264

次回、この内容から、またポイント整理を次回行っていきます。