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2020.09.19

トピックス
職場を変えるのは一人一人の小さな力 センター長の石川です。 今日は、2019年5月に「認知症の人にやさしい街をめざして」と題した国際シンポジウム(主催:朝日新聞社、朝日新聞厚生文化事業団)が、大阪で開催された時の基調講演者、イギリス・プリマス大学で、認知症アカデミックパートナーシップリーダーを務めるイアン・シェリフさんのお話し「認知症フレンドリーコミュニティー構築の道のり」から、冒頭の部分を紹介したいと思います。 大きな世界を変える小さな個人 「世界を変えるのは、一人ひとりの小さな力」 アメリカの文化人類学者であるマーガレット・ミード(Margaret Mead)の言葉です。 Never doubt that a small group of thoughtful, committed, citizens can change the world. Indeed, it is the only thing that ever has. この言葉には、「思慮深く決意に満ちた人たちの小さなグループが、世界を変えられると疑ってはいけない」という意味が込められています。 つまり、これまでに世界を変えたのは、個人やグループによる小さな力なのです。 小さな力とは、皆さんのことです。 私たちが世界を変えるのです。 皆さんも一緒に、認知症の人たちにやさしい世界へ変えていきましょう。 *「なかまある」HPより引用 いい方向に変えていくって、ワクワクドキドキだね。 以上が冒頭の部分ですが、 この言葉の、「世界」を「職場」に読み替えてみてください。或いは「自分の街」でも読み替えられます。 「職場を変えるのは、一人ひとりの小さな力」ですね。 「小さな力とは、皆さんのことです。私たち(皆さんが)が職場を変えるのです。皆さんも一緒に、認知症の人たちにやさしい職場(街)へ変えていきましょう。」 となりますね。 この熱い思いこそが、具体的に何を行うかを考えるためのスタート地点になります。 「利用者(認知症の人)のより良い生活のために、職場を変える!」 そういう、ワクワクドキドキ感こそが、前へ進むエネルギーになるのですね! 国籍年齢関係なくみんなで話しあっていけば、ワンチームになる
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2020.09.18

トピックス
コロナ禍における認知症の人への影響について センター長の石川です。 暑い日がまだ続きますが、朝晩は少し過ごしやすいでしょうか。 さて、ぼちぼちコロナ禍における認知症の人への影響を調査したものが出てくるのではないかと思っていましたが、 以下のような調査結果が掲載されていました。 特にコロナが人々に脅威となり始めた2月から、緊急事態宣言中の調査となります。 東大阪の空 以下、「大学ジャーナル」より転載させていただきました。 広島大学、コロナ禍における認知症患者および家族への影響を調査 介護高齢者認知症新型コロナウイルス感染症広島大学 広島大学大学院医系科学研究科共生社会医学講座の石井伸弥寄附講座教授らのグループは、新型コロナウイルス感染症感染拡大下(2020年2月~6月頃)に、入院もしくは入所中の認知症者とその家族にどのような影響があったのかオンライン調査を行った。 研究は日本老年医学会、広島大学公衆衛生学講座と共同で行われた。 調査は全国の高齢者医療・介護施設および介護支援専門員を対象に実施し、945施設・介護支援専門員751人の回答を得た。 調査によると、コロナ禍における入所系医療・介護施設の運営状況については、32.5%に大きな変化が生じていたほか、ほぼ全ての施設が入所者の日常的な活動に制限が生じたことが分かった。 通所系や訪問系サービスに関しては、介護支援専門員の71.5%が事業所の運営状況に大きな変化があったと回答。 認知症者が少なくとも一部のサービスを「受けられなくなった」「受けなくなった」と回答したのは78.7%だった。 認知症患者への影響はどうだったか。 「影響が生じた」と回答したのは、医療・介護施設の38.5%、介護支援専門員の38.1%。みられた影響としては、特に行動心理症状の出現・悪化、認知機能の低下、身体活動量の低下等が挙げられた。 介護保険サービスが受けられなくなった際の家族への負担について聞くと、「家族が介護を行うことがあった」と72.6%の介護支援専門員が回答。 家族への影響については、「仕事を休んだ」が約4割で最多、身体的な負担、精神的な負担が生じたとする回答もそれぞれ2割を超えた。 今後、石井教授らは、コロナ禍における認知症者の実情についてさらに深く調査するため、秋田大学高齢者医療先端研究センター等と共同で、高齢者医療介護施設従業員や介護支援専門員を対象としたインタビュー調査を実施する予定。 調査結果は、認知症高齢者が感染拡大を予防する「新しい生活様式」を実践するため、どのような支援が適切か検討する基礎資料として活用されることが期待される。 参考:【広島大学】新型コロナウイルス感染症の拡大により、認知症の人の症状悪化 と家族の介護負担増の実態が明らかに ~ 全国 945 施設・介護支援専門員 751 人のオンライン調査結果 ~(PDF) みんなで助けあっていかないとね やはり認知症の人への影響は出ているということですね。 さらにこの調査の後は、長い梅雨、そして猛暑による熱中症が待っていました。 じわじわと認知症の人への悪影響、介護家族の疲労増大が増えてきていると思われます。 そして、一息ついた後には、インフルエンザや寒い冬が待ち受けています。 私たち自身大変ですが、認知症の人にはもっと大変な状況が待ち受けています。 さらに、これまでは認知症状がなかった人に認知症状が現れる、或いは体力低下が現れる人の増大も予想されます。 本当に大変な状況は、これからかもしれません。
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2020.09.12

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夜と霧 センター長の石川です。 今日はちょっと固く重いお話しです。 40年前に読んだ本、私にとっては最大の愛書です。 フランクル著の「夜と霧」 今の若い人からすると、恐らくは知らない人の方が増えているかもしれない 「アウシュヴィッツ強制収容所」の話です。 大量虐殺があった場所ですね。(原爆を落とされた広島、長崎も同じです) 一度は訪れてみたい場所ですが、ポーランドは遠いです。 あえて、私がここでどうのこうのと書くのはおこがましいので 紹介のみにとどめますが、 コロナ禍で人々の心が(私の心が)不安と恐怖に駆り立てられ、動揺する中、 読み返すべき本ではないかと思ったからです。 40年前、失意のどん底にあった私を、京都大学のカウンセラーであった故石井完一郎氏の最後の講義を聞くことが出来、その時に紹介された本でもあります。 生きる意味や、苦悩の意味、私たちが忘れてはならないこと等 今だからこそ考え直さなければならない時かもしれません。 「光は闇を照らしき」 どんなに暗い世の中でも、人の悪口を言わず、常に笑顔で前向きの人は、闇を照らす光になるのでしょう。 闇より光を目指しましょうね。 下記の文章は、私たちが仕事を行うにおいても大切なことではないかと思います。
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2020.09.10

トピックス
目・鼻・口を触らない センター長の石川です 今朝のラジオで、感染症対策として、 これまで言われていたと思うが、あまり徹底されてないのでと、 「目・鼻・口」に触らないことをしっかりと行うことと京都大学の先生が話されていました。 人間は結構顔を触りますからね。(1時間に23回も触るそうです) 福井新聞より いわゆる体内への入り口になるようなところを触らないということですね。 私も目薬を差す前には手指消毒をします。 先生が言われていた感染予防法は、 ・人が多い場所は必ずマスクをする。(マスクをしておけば、密な演劇・映画・スポーツ観戦可とも。但し、舞台の上に立つ人は、飛沫を拡散させない対処が必要) ・手洗い、消毒を必ず行う ・カラオケ、ワイワイ宴会は厳禁(カラオケ好きな人は当分つらい日が続きます) ・目・鼻・口に触らない ・換気をこまめにする。 それさえ出来ていたら、社会活動に制限はないとも言われていました。 東京医科大学より 要するにやるべきことをしっかりとやれば、過度な自粛は、様々な活動や経済を低下させるということでしょうか。 とは言っても、やはり人混みは心配ですね。 静岡新聞より 世の中心配事だらけですが、我慢しすぎると、そして心配し過ぎると、何もしないでいると、別の病気になってしまいます。 やはりうまくエンジョイする方法を見つけること。 ですね。
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2020.09.07

トピックス
山は爽やか センター長の石川です。 日曜日、朝一で裏山に登ってきました。 登山と言うよりハイキング道ですが、結構きつい登りです。 それでも家から30分強で大阪一望の大文字展望所に着きます。 この場所からは、生駒、金剛、岬町、淡路島まで、お天気よければ見れます。伊丹発着の飛行機が楽しめます。 この日は伊丹の離着陸が風の影響か、いつもと逆方向でした。 着陸機は尼崎上空を通過し、宝塚市上空でUターンして伊丹に着陸します。 パイロット泣かせかもしれません。 宝塚上空で方向を変えます。 後ろに見えるのは甲山です。 まもなく伊丹着陸です。 展望所からは、遠くPLの塔や、 矢印が富田林市PLの塔です。あべのハルカスは一段と高いですね。 淡路島の廃墟世界平和観音像、 矢印が観音像。淡路島もしっかりと見えます。 友が島なども見えました。 望遠だと圧縮され、近くに見えますが、友が島はかなり向こうです。 さすがに、富士山は見えません(当たり前) 山に来るといいですね、鳥の囀りが気持ち良いですし、 ハイカーとも声を出して「おはようございます!」と言えます。 低山なので、高齢者の方が多いのですが、 とかく飛沫が出るので声に出さない社会において 山では爽やかに知らない同士が挨拶できます。(もちろん、ソーシャルディスタンスは取りながら) 山だけでなく、街中でも気軽に挨拶できる日が、早く来ればいいですね。
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2020.09.05

トピックス
恐怖な数十秒 センター長の石川です 私はどうしても市内に買い物に行かなければならない場合は、 平日に休みを取り、それも午前中に出ることにしています。 山用具などを買うときは、実物を見なければ買えないからです。 平日の午前なら空いているので、行くならこの時しかありません。 目的のアウトドアショップは6階。 大概はエスカレータで、それも手すりを持たずに上がるのですが、 この日はエレベーター前は誰もおらず。 人もいないしこの方が早いと、来たエレベーターに乗りました。 ところがドアが閉まる瞬間、ワイワイ言いながら、4人の若い女性が乗り込んできたのです。 その上にギャーギャーと騒ぎます。 あー嫌だなと思っていましたが、ふと彼女たちを見ると、 4人ともノーマスクで騒いでいるではありませんか! すぐに6階に着き、エレベーターから出ましたが、めっちゃ恐怖な数十秒の時間になりました。 彼女たちはコロナなんてへっちゃら、罹っても軽いし、感染させたって責任問われることないし~って言う感じでしょうか。 腹も立ちましたが、これが若者感覚なのか? エレベーターに乗ってしまった自分が浅はかだと思いました。 次の階で降りるという手もあったのですが、上がりだしたエレベーター、即にボタンに手が行きませんでした。 出来ることなら階段で上がり下がりしたいのですが(運動にもなる)、商業施設は階段がどこにあるのかわかりません。 この後、手指消毒しまくりでした。(常に携帯用を持っているので) もう二度とエレベーターには乗りません。 そうです。エレベーターの中は「三密」ですから、皆さんもお気をつけて。
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2020.09.02

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インプットとアウトプット センター長の石川です。 「インプットとアウトプット」 よく聞く言葉ですね。 インプットはもちろん、色々と勉強したことや体験を取り込むことですね。 テキストの内容を読み込んでいくことはインプットになります。 しかし、インプットだけではその知識はすぐに忘れ去られてしまうとのこと。 大事なのは、インプットしたことはアウトプットするということなのです。 アウトプットする方法は、インプットした内容を書き出したり、言葉に出して読むなどの方法があります。 インプットしたものを他の人に伝える(アウトプットする)ためにまとめるのも一つの方法です。 他の人に正しく伝えるためにまとめることを「言葉に出す、書き出す」ことをすると、 インプットの内容が自分のものになっていきます。 では独り言はアウトプットになっているのか? 私もよく独り言を言います。特に「なんでやねん!」的な独り言を。 でも単にぶつぶつ言うのと、意識して文章を読んで声に出すのとは違います。 身に付く独り言(アウトプット)は、その独り言を意識しているかどうかでしょうか。   認知症の人の場合、まずインプットすることが厳しいのですが、 伝えた言葉(例えば、「お風呂に行きましょうか」と言う声掛けをゆっくりと繰り返す)を、 本人にも言ってもらう(「え?お風呂か?」)ことにより、本人には理解しやすいのではないかと思います。 インプットしたら、アウトプットする。 ミーティングなども同じです。 言葉に出して、書いてみて。その行為の中でインプットした内容を理解し、まとめ、そして他の人にも正しく伝えられるようになっていくのです。    
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2020.08.31

トピックス
いつまで私たち視点(或いは上から視点)で認知症の人を見るのだろう センター長の石川です。 今日は、硬派の話になります。 長くなりますが、意見提言として読んでいただければと思います。 「認知症高齢者の日常生活自立度判定基準」と言うのがあることは皆さんご存知ですよね。 特に専門職は、把握しておかなければならない基準です。 関わる認知症の人がどの程度の認知症の状態なのかを把握するためにも必要になってきます。 ですから私たちは、ケアする認知症の人が、大体どのくらいの認知症状で、その方の生活の不具合がどれだけ進行しているのかを確認しておく必要があります。 認知症高齢者の日常生活自立度判定基準 このように、その人の認知症の度合いをみるために使われていますが、 基準の右欄「判断にあたっての留意事項~」の欄を読めばわかるように、 まずは、基本として在宅でどこまで支えていける状態であるのか、 まさしく「日常生活の自立度のための判定基準」なのです。 ここではⅢbまでは、在宅生活が基本と書かれています。 この判定基準を、認知症の重症度だけを見るものという間違った見方をしないようにしてください。 捉え方を間違うと、恐ろしい黒雲が襲ってきます しかしながら、何故認知症の重症度を見るものと思ってしまうのかと言うと、 基準の「みられる症状・行動の例」に問題があるからかもしれません。 あえて言わせてもらうと、「いつまで私たち視点(或いは上から視点)で認知症の人を見るのだろう」と思うのです。 「どれだけ大変な人かを計測する指標」みたいに思ってしまうのです。 例えば、見られる症状・行動の例(Ⅲa)では、「着替え、食事、排便、排尿が上手にできない、時間がかかる。やたらに物を口に入れる、物を拾い集める、徘徊、失禁、大声・奇声をあげる、火の不始末、不潔行為、性的異常行為等」という文言があります。 これは明らかに認知症の人を一人の人として敬意を表さない、私たち側からの上から視点の捉え方と言えます。 まるで犯罪履歴でも読むかのようなこの文言の列挙には不快感を覚えます。 また、ここに書かれている行動の多くは、周囲の人たちの影響にも左右されるものです。 ここは重要なポイントです。 私たち側に問題があるかもしれないのに、私たちが大変な目に合う行動だからと、全てを本人に擦り付けているのです。 これを認知症の人から見たらどう思われるでしょうか? もし私がⅢaに該当するのなら、「Ⅲaの大変な認知症の人」というレッテルを貼られるのでしょうか。 いつまでたっても認知症の人を蔑む視点が消えていないと言えるのではないでしょうか。 読み方を間違えないよう、正しく基準を理解しましょう。 出来ないこと、やれないこと、困った行動の列挙ではなく、 やれること、出来ること、わかっていることを拾い上げて、 出来る限りその方の自立を助けていくことが、本当の自立度ではないでしょうか。 ネガティブな見方の基準からポジティブな見方の基準へと捉え方を変えていく時期ではないかと思うのです。 因みに医師と調査員とが全く違うマーキングをすることが多々あります。 調査員がⅢaと思っているのに医師がⅠと判断したり、医師がⅣ、調査員がⅠなどという判断の食い違いは多々あります。 私たちはこの「認知症高齢者の日常生活自立度判定基準」を指標として把握しながらも、 決してそれがその人の全てではないということを頭に入れて、 その方の状況をしっかりと見てください。 つまり、正しく理解するということです。 皆さんの温かいハートが認知症の人を支えます。 そして目の前の認知症の人を一人の人として敬意を示し、 視点を「認知症で大変な人」ではなくて 「認知症はあるけれど、色々な可能性がまだまだ一杯残っているひとりの人」という視点で捉えれば、 様々な症状・行動も減少していくと思うのです。 それこそが、ケアワークに関わる者の真骨頂と言えるのではないでしょうか。
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 一年前の9月20日は、ラグビーワールドカップ開会式の日でした。 今年の惨状を思うと、本当に最高に至福の時だったなと思います。 今回は開会式の時の写真を中心にアップします。 [caption id="attachment_1944" align="aligncenter" width="650"] 各国から大勢のファンがやってきており、凄い盛り上がりでした。[/caption] 今はこのような人々が国境を越えて集まることは無理な状況。 でもいつかきっと、再び笑顔で握手しあえる日が来ると信じて 今は耐えましょう。 [caption id="attachment_1937" align="aligncenter" width="650"] ブルーインパルスも飛んできました[/caption] ラグビーワールドカップで出てきた言葉、 ONE TEAM、そしてUNITY(団結) 今こそ、それが私たちに試されているとき と言えるかもしれません。 [caption id="attachment_1936" align="aligncenter" width="650"] ラグビーと言えば、ビールです![/caption] [caption id="attachment_1942" align="aligncenter" width="650"] 開催地の東大阪市紹介の時に出てきた映像です。[/caption] [caption id="attachment_1949" align="aligncenter" width="650"] 秋篠宮殿下による開会宣言[/caption] [caption id="attachment_1946" align="aligncenter" width="650"] 有名人がずらり。日本テレビですね。[/caption] [caption id="attachment_1945" align="aligncenter" width="650"] 漫画家さんに向かって手を振っている?[/caption] [caption id="attachment_1947" align="aligncenter" width="650"] 我らがキャプテン、リーチマイケル[/caption] [caption id="attachment_1948" align="aligncenter" width="650"] 笑わない男[/caption] [caption id="attachment_1943" align="aligncenter" width="650"] 平原綾香。国歌を歌いました。ワールドカップのテーマソングを何故平原綾香に歌わせなかったのかと、元M首相は大激怒だったとか。[/caption]
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 今日は、2019年5月に「認知症の人にやさしい街をめざして」と題した国際シンポジウム(主催:朝日新聞社、朝日新聞厚生文化事業団)が、大阪で開催された時の基調講演者、イギリス・プリマス大学で、認知症アカデミックパートナーシップリーダーを務めるイアン・シェリフさんのお話し「認知症フレンドリーコミュニティー構築の道のり」から、冒頭の部分を紹介したいと思います。 [caption id="attachment_1880" align="aligncenter" width="650"] 大きな世界を変える小さな個人[/caption] 「世界を変えるのは、一人ひとりの小さな力」 アメリカの文化人類学者であるマーガレット・ミード(Margaret Mead)の言葉です。 Never doubt that a small group of thoughtful, committed, citizens can change the world. Indeed, it is the only thing that ever has. この言葉には、「思慮深く決意に満ちた人たちの小さなグループが、世界を変えられると疑ってはいけない」という意味が込められています。 つまり、これまでに世界を変えたのは、個人やグループによる小さな力なのです。 小さな力とは、皆さんのことです。 私たちが世界を変えるのです。 皆さんも一緒に、認知症の人たちにやさしい世界へ変えていきましょう。 *「なかまある」HPより引用 [caption id="attachment_1935" align="aligncenter" width="650"] いい方向に変えていくって、ワクワクドキドキだね。[/caption] 以上が冒頭の部分ですが、 この言葉の、「世界」を「職場」に読み替えてみてください。或いは「自分の街」でも読み替えられます。 「職場を変えるのは、一人ひとりの小さな力」ですね。 「小さな力とは、皆さんのことです。私たち(皆さんが)が職場を変えるのです。皆さんも一緒に、認知症の人たちにやさしい職場(街)へ変えていきましょう。」 となりますね。 この熱い思いこそが、具体的に何を行うかを考えるためのスタート地点になります。 「利用者(認知症の人)のより良い生活のために、職場を変える!」 そういう、ワクワクドキドキ感こそが、前へ進むエネルギーになるのですね! [caption id="attachment_1938" align="aligncenter" width="650"] 国籍年齢関係なくみんなで話しあっていけば、ワンチームになる[/caption]
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 暑い日がまだ続きますが、朝晩は少し過ごしやすいでしょうか。 さて、ぼちぼちコロナ禍における認知症の人への影響を調査したものが出てくるのではないかと思っていましたが、 以下のような調査結果が掲載されていました。 特にコロナが人々に脅威となり始めた2月から、緊急事態宣言中の調査となります。 [caption id="attachment_1873" align="aligncenter" width="650"] 東大阪の空[/caption] 以下、「大学ジャーナル」より転載させていただきました。 広島大学、コロナ禍における認知症患者および家族への影響を調査 介護高齢者認知症新型コロナウイルス感染症広島大学 広島大学大学院医系科学研究科共生社会医学講座の石井伸弥寄附講座教授らのグループは、新型コロナウイルス感染症感染拡大下(2020年2月~6月頃)に、入院もしくは入所中の認知症者とその家族にどのような影響があったのかオンライン調査を行った。 研究は日本老年医学会、広島大学公衆衛生学講座と共同で行われた。 調査は全国の高齢者医療・介護施設および介護支援専門員を対象に実施し、945施設・介護支援専門員751人の回答を得た。 調査によると、コロナ禍における入所系医療・介護施設の運営状況については、32.5%に大きな変化が生じていたほか、ほぼ全ての施設が入所者の日常的な活動に制限が生じたことが分かった。 通所系や訪問系サービスに関しては、介護支援専門員の71.5%が事業所の運営状況に大きな変化があったと回答。 認知症者が少なくとも一部のサービスを「受けられなくなった」「受けなくなった」と回答したのは78.7%だった。 認知症患者への影響はどうだったか。 「影響が生じた」と回答したのは、医療・介護施設の38.5%、介護支援専門員の38.1%。みられた影響としては、特に行動心理症状の出現・悪化、認知機能の低下、身体活動量の低下等が挙げられた。 介護保険サービスが受けられなくなった際の家族への負担について聞くと、「家族が介護を行うことがあった」と72.6%の介護支援専門員が回答。 家族への影響については、「仕事を休んだ」が約4割で最多、身体的な負担、精神的な負担が生じたとする回答もそれぞれ2割を超えた。 今後、石井教授らは、コロナ禍における認知症者の実情についてさらに深く調査するため、秋田大学高齢者医療先端研究センター等と共同で、高齢者医療介護施設従業員や介護支援専門員を対象としたインタビュー調査を実施する予定。 調査結果は、認知症高齢者が感染拡大を予防する「新しい生活様式」を実践するため、どのような支援が適切か検討する基礎資料として活用されることが期待される。 参考:【広島大学】新型コロナウイルス感染症の拡大により、認知症の人の症状悪化 と家族の介護負担増の実態が明らかに ~ 全国 945 施設・介護支援専門員 751 人のオンライン調査結果 ~(PDF) [caption id="attachment_1930" align="aligncenter" width="650"] みんなで助けあっていかないとね[/caption] やはり認知症の人への影響は出ているということですね。 さらにこの調査の後は、長い梅雨、そして猛暑による熱中症が待っていました。 じわじわと認知症の人への悪影響、介護家族の疲労増大が増えてきていると思われます。 そして、一息ついた後には、インフルエンザや寒い冬が待ち受けています。 私たち自身大変ですが、認知症の人にはもっと大変な状況が待ち受けています。 さらに、これまでは認知症状がなかった人に認知症状が現れる、或いは体力低下が現れる人の増大も予想されます。 本当に大変な状況は、これからかもしれません。
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 少しどのようなテーマで書こうか悩んで、しばらくブログをお休みしてました。 そして、そうこうしているうちに少しずつネタが溜まってきました。 今日は、私たち自身、とても気を付けなければならないことです。 まずは、下記の投稿をお読みください。 [caption id="attachment_1925" align="aligncenter" width="650"] 朝日新聞9月17日声欄より[/caption] ケアの仕事でも十分起こりうることです。 自分では何気なく言ってる言葉が相手を著しく傷つけていることは多々あるのではないでしょうか。 ましてその日、その日一日を必死に生きている高齢者に対しての 厳しい言葉は、人を死に追いやるナイフと何ら変わりはありません。 反面、言葉で救われることも多々あります。 同じ言葉を使うなら、人が安心する言葉を使いましょう。 そのほうがきっとその安心する言葉を使う人の人生にとっても、 お得な人生になるのですから。 たった一度しかない、限られた時間の枠でしか生きられない人生なのですから。 [caption id="attachment_1924" align="aligncenter" width="650"] 笑顔が一番![/caption]   コロナ禍で特に人々の心がぎすぎすする現状だからこそ、 闇に光を灯す言葉が使えるかどうかは 一人一人の胸の内にあると言えるのでしょう。
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 今日はちょっと固く重いお話しです。 40年前に読んだ本、私にとっては最大の愛書です。 フランクル著の「夜と霧」 今の若い人からすると、恐らくは知らない人の方が増えているかもしれない 「アウシュヴィッツ強制収容所」の話です。 大量虐殺があった場所ですね。(原爆を落とされた広島、長崎も同じです) [caption id="attachment_1916" align="aligncenter" width="650"] 一度は訪れてみたい場所ですが、ポーランドは遠いです。[/caption] あえて、私がここでどうのこうのと書くのはおこがましいので 紹介のみにとどめますが、 コロナ禍で人々の心が(私の心が)不安と恐怖に駆り立てられ、動揺する中、 読み返すべき本ではないかと思ったからです。 40年前、失意のどん底にあった私を、京都大学のカウンセラーであった故石井完一郎氏の最後の講義を聞くことが出来、その時に紹介された本でもあります。 生きる意味や、苦悩の意味、私たちが忘れてはならないこと等 今だからこそ考え直さなければならない時かもしれません。 「光は闇を照らしき」 どんなに暗い世の中でも、人の悪口を言わず、常に笑顔で前向きの人は、闇を照らす光になるのでしょう。 闇より光を目指しましょうね。 下記の文章は、私たちが仕事を行うにおいても大切なことではないかと思います。
ブログ投稿画像 センター長の石川です 今朝のラジオで、感染症対策として、 これまで言われていたと思うが、あまり徹底されてないのでと、 「目・鼻・口」に触らないことをしっかりと行うことと京都大学の先生が話されていました。 人間は結構顔を触りますからね。(1時間に23回も触るそうです) [caption id="attachment_1910" align="aligncenter" width="650"] 福井新聞より[/caption] いわゆる体内への入り口になるようなところを触らないということですね。 私も目薬を差す前には手指消毒をします。 先生が言われていた感染予防法は、 ・人が多い場所は必ずマスクをする。(マスクをしておけば、密な演劇・映画・スポーツ観戦可とも。但し、舞台の上に立つ人は、飛沫を拡散させない対処が必要) ・手洗い、消毒を必ず行う ・カラオケ、ワイワイ宴会は厳禁(カラオケ好きな人は当分つらい日が続きます) ・目・鼻・口に触らない ・換気をこまめにする。 それさえ出来ていたら、社会活動に制限はないとも言われていました。 [caption id="attachment_1908" align="aligncenter" width="650"] 東京医科大学より[/caption] 要するにやるべきことをしっかりとやれば、過度な自粛は、様々な活動や経済を低下させるということでしょうか。 とは言っても、やはり人混みは心配ですね。 [caption id="attachment_1909" align="aligncenter" width="512"] 静岡新聞より[/caption] 世の中心配事だらけですが、我慢しすぎると、そして心配し過ぎると、何もしないでいると、別の病気になってしまいます。 やはりうまくエンジョイする方法を見つけること。 ですね。
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 日曜日、朝一で裏山に登ってきました。 登山と言うよりハイキング道ですが、結構きつい登りです。 それでも家から30分強で大阪一望の大文字展望所に着きます。 [caption id="attachment_1904" align="aligncenter" width="650"] この場所からは、生駒、金剛、岬町、淡路島まで、お天気よければ見れます。伊丹発着の飛行機が楽しめます。[/caption] この日は伊丹の離着陸が風の影響か、いつもと逆方向でした。 着陸機は尼崎上空を通過し、宝塚市上空でUターンして伊丹に着陸します。 パイロット泣かせかもしれません。 [caption id="attachment_1902" align="aligncenter" width="650"] 宝塚上空で方向を変えます。[/caption] [caption id="attachment_1901" align="aligncenter" width="650"] 後ろに見えるのは甲山です。[/caption] [caption id="attachment_1903" align="aligncenter" width="650"] まもなく伊丹着陸です。[/caption] 展望所からは、遠くPLの塔や、 [caption id="attachment_1899" align="aligncenter" width="650"] 矢印が富田林市PLの塔です。あべのハルカスは一段と高いですね。[/caption] 淡路島の廃墟世界平和観音像、 [caption id="attachment_1900" align="aligncenter" width="650"] 矢印が観音像。淡路島もしっかりと見えます。[/caption] 友が島なども見えました。 [caption id="attachment_1898" align="aligncenter" width="650"] 望遠だと圧縮され、近くに見えますが、友が島はかなり向こうです。[/caption] さすがに、富士山は見えません(当たり前) 山に来るといいですね、鳥の囀りが気持ち良いですし、 ハイカーとも声を出して「おはようございます!」と言えます。 低山なので、高齢者の方が多いのですが、 とかく飛沫が出るので声に出さない社会において 山では爽やかに知らない同士が挨拶できます。(もちろん、ソーシャルディスタンスは取りながら) 山だけでなく、街中でも気軽に挨拶できる日が、早く来ればいいですね。
ブログ投稿画像 センター長の石川です 私はどうしても市内に買い物に行かなければならない場合は、 平日に休みを取り、それも午前中に出ることにしています。 山用具などを買うときは、実物を見なければ買えないからです。 平日の午前なら空いているので、行くならこの時しかありません。 目的のアウトドアショップは6階。 大概はエスカレータで、それも手すりを持たずに上がるのですが、 この日はエレベーター前は誰もおらず。 人もいないしこの方が早いと、来たエレベーターに乗りました。 ところがドアが閉まる瞬間、ワイワイ言いながら、4人の若い女性が乗り込んできたのです。 その上にギャーギャーと騒ぎます。 あー嫌だなと思っていましたが、ふと彼女たちを見ると、 4人ともノーマスクで騒いでいるではありませんか! すぐに6階に着き、エレベーターから出ましたが、めっちゃ恐怖な数十秒の時間になりました。 彼女たちはコロナなんてへっちゃら、罹っても軽いし、感染させたって責任問われることないし~って言う感じでしょうか。 腹も立ちましたが、これが若者感覚なのか? エレベーターに乗ってしまった自分が浅はかだと思いました。 次の階で降りるという手もあったのですが、上がりだしたエレベーター、即にボタンに手が行きませんでした。 出来ることなら階段で上がり下がりしたいのですが(運動にもなる)、商業施設は階段がどこにあるのかわかりません。 この後、手指消毒しまくりでした。(常に携帯用を持っているので) もう二度とエレベーターには乗りません。 そうです。エレベーターの中は「三密」ですから、皆さんもお気をつけて。
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 「インプットとアウトプット」 よく聞く言葉ですね。 インプットはもちろん、色々と勉強したことや体験を取り込むことですね。 テキストの内容を読み込んでいくことはインプットになります。 しかし、インプットだけではその知識はすぐに忘れ去られてしまうとのこと。 大事なのは、インプットしたことはアウトプットするということなのです。 アウトプットする方法は、インプットした内容を書き出したり、言葉に出して読むなどの方法があります。 インプットしたものを他の人に伝える(アウトプットする)ためにまとめるのも一つの方法です。 他の人に正しく伝えるためにまとめることを「言葉に出す、書き出す」ことをすると、 インプットの内容が自分のものになっていきます。 では独り言はアウトプットになっているのか? 私もよく独り言を言います。特に「なんでやねん!」的な独り言を。 でも単にぶつぶつ言うのと、意識して文章を読んで声に出すのとは違います。 身に付く独り言(アウトプット)は、その独り言を意識しているかどうかでしょうか。   認知症の人の場合、まずインプットすることが厳しいのですが、 伝えた言葉(例えば、「お風呂に行きましょうか」と言う声掛けをゆっくりと繰り返す)を、 本人にも言ってもらう(「え?お風呂か?」)ことにより、本人には理解しやすいのではないかと思います。 インプットしたら、アウトプットする。 ミーティングなども同じです。 言葉に出して、書いてみて。その行為の中でインプットした内容を理解し、まとめ、そして他の人にも正しく伝えられるようになっていくのです。    
ブログ投稿画像 センター長の石川です。 今日は、硬派の話になります。 長くなりますが、意見提言として読んでいただければと思います。 「認知症高齢者の日常生活自立度判定基準」と言うのがあることは皆さんご存知ですよね。 特に専門職は、把握しておかなければならない基準です。 関わる認知症の人がどの程度の認知症の状態なのかを把握するためにも必要になってきます。 ですから私たちは、ケアする認知症の人が、大体どのくらいの認知症状で、その方の生活の不具合がどれだけ進行しているのかを確認しておく必要があります。 [caption id="attachment_1879" align="aligncenter" width="650"] 認知症高齢者の日常生活自立度判定基準[/caption] このように、その人の認知症の度合いをみるために使われていますが、 基準の右欄「判断にあたっての留意事項~」の欄を読めばわかるように、 まずは、基本として在宅でどこまで支えていける状態であるのか、 まさしく「日常生活の自立度のための判定基準」なのです。 ここではⅢbまでは、在宅生活が基本と書かれています。 この判定基準を、認知症の重症度だけを見るものという間違った見方をしないようにしてください。 [caption id="attachment_1877" align="aligncenter" width="960"] 捉え方を間違うと、恐ろしい黒雲が襲ってきます[/caption] しかしながら、何故認知症の重症度を見るものと思ってしまうのかと言うと、 基準の「みられる症状・行動の例」に問題があるからかもしれません。 あえて言わせてもらうと、「いつまで私たち視点(或いは上から視点)で認知症の人を見るのだろう」と思うのです。 「どれだけ大変な人かを計測する指標」みたいに思ってしまうのです。 例えば、見られる症状・行動の例(Ⅲa)では、「着替え、食事、排便、排尿が上手にできない、時間がかかる。やたらに物を口に入れる、物を拾い集める、徘徊、失禁、大声・奇声をあげる、火の不始末、不潔行為、性的異常行為等」という文言があります。 これは明らかに認知症の人を一人の人として敬意を表さない、私たち側からの上から視点の捉え方と言えます。 まるで犯罪履歴でも読むかのようなこの文言の列挙には不快感を覚えます。 また、ここに書かれている行動の多くは、周囲の人たちの影響にも左右されるものです。 ここは重要なポイントです。 私たち側に問題があるかもしれないのに、私たちが大変な目に合う行動だからと、全てを本人に擦り付けているのです。 これを認知症の人から見たらどう思われるでしょうか? もし私がⅢaに該当するのなら、「Ⅲaの大変な認知症の人」というレッテルを貼られるのでしょうか。 いつまでたっても認知症の人を蔑む視点が消えていないと言えるのではないでしょうか。 [caption id="attachment_1878" align="aligncenter" width="2560"] 読み方を間違えないよう、正しく基準を理解しましょう。[/caption] 出来ないこと、やれないこと、困った行動の列挙ではなく、 やれること、出来ること、わかっていることを拾い上げて、 出来る限りその方の自立を助けていくことが、本当の自立度ではないでしょうか。 ネガティブな見方の基準からポジティブな見方の基準へと捉え方を変えていく時期ではないかと思うのです。 因みに医師と調査員とが全く違うマーキングをすることが多々あります。 調査員がⅢaと思っているのに医師がⅠと判断したり、医師がⅣ、調査員がⅠなどという判断の食い違いは多々あります。 私たちはこの「認知症高齢者の日常生活自立度判定基準」を指標として把握しながらも、 決してそれがその人の全てではないということを頭に入れて、 その方の状況をしっかりと見てください。 つまり、正しく理解するということです。 [caption id="attachment_1880" align="aligncenter" width="1771"] 皆さんの温かいハートが認知症の人を支えます。[/caption] そして目の前の認知症の人を一人の人として敬意を示し、 視点を「認知症で大変な人」ではなくて 「認知症はあるけれど、色々な可能性がまだまだ一杯残っているひとりの人」という視点で捉えれば、 様々な症状・行動も減少していくと思うのです。 それこそが、ケアワークに関わる者の真骨頂と言えるのではないでしょうか。