2022.12.12 | トピックス, ほんわか写真館, 心の荷物預かり所, 必見!最新情報, 認知症の教室(一般市民用), 認知症の教室(専門職用)
感情に響く風景(その1) ~ディスプレイがないと生きていけない?~
2022.12.14
感情に響く風景(その2) ~心がある場所~
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心に響くとか、心に伝わるとかという言葉があります。
私もよく使いますが、それでは、その心って、脳のどこにあるのかな?
っていう疑問は愚問ですかね?
脳科学的に証明されれば、「認知症の人は心を失ったわけではない。むしろ快活に感じている」と、
情緒的ではなく、明確に言えるのですが、
私はまだ勉強不足。今度脳科学者の恩蔵絢子先生に会ったときに聞いてみることにします。
しかし、「きれいなもの」を見たときに、
私たちが望むような明るい反応が認知症の人になかったとしても、
何も感じられなくなったと思うのは早計かもしれません。
表現できる機能がダメージを受けているから「きれい!」とわかってもそれが表現できない、
若しくは、「きれいなもの」がいわゆる「心」に届きにくくなっているからかもしれません。
でもそれは、届きにくくなっているだけで、届いてないわけではないのです。
それゆえ、「認知症の人は心も失われている」と考えていいものでしょうか。
むしろ、ディスプレイに表出される情報だけに左右されて、
その中で誹謗中傷する人の方が、脳は働いていても、心は消えてしまっていると言えるかもしれません。
ディスプレイに表示された言葉でストレスを感じるようならば、
思い切ってデジタルデトックス(デジタル断ち・ディスプレイから離れる)して、
自然の空気を吸い、花々と会話する方がずっと自分の人生にプラスになります。
認知症の人は、デイスプレイ以外の世界をしっかりと感じておられます。
その心の働きは私たち以上に豊かかもしれません。
以前「心に彩を添える」というブログを書きましたが、
きれいな景色、楽しかった思い出話や写真、暖かな家族との団らんや写真等・・・。
認知症になるとわからなくなるではなく、認知症の人ほど、
ほのぼのとした時間が必要(認知機能より、感情や感性の動きが豊かになるため)なのです。
その感情への関りが逆の状況、つまり不快なかかわりをすると、当然ネガティブな反応になります。
それは認知症の人だけでなく、私たちも同じでしょう。
そして人は対立や憤りや苛立ちを感じてしまい、ケア側ではそれが表出してしまいがちです。
つまり、「心」は周囲の人たちの影響を大きく受ける場所と言えるでしょう。
(つづく)