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2022.11.01

壁は自分自身にある

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認知症の教室(専門職用)

人間生きていくうちには
失敗や、気づかなかったことや、うまくいかなかったことや、やらかしてしまうことやら、
多分そんなことの方が多いと思います。
それは若い人だけでなく、歳取っても多分にあります。

私自身、気づかなかったこと、考えなかったこと、判断を間違ったことなど
今でもたくさんあります。
いくら歳をとっても熟成されない人間です。

そして失敗でへこむ人がいれば、失敗自体を何とも思わない人もいるでしょう。
逆に人間は他人のことになると、いとも簡単に指摘します。
それは上司、同僚、年齢関係なく、人は他人のことを指摘するのが得意だからです。
でもそれを受け止めるのは、人間は不得意かもしれません。

指摘を謙虚に受け止めることができること
逆に、自分もいとも簡単に他人を指摘してしまっていないか
気づかぬうちに、人の心を傷つけていないか。

いずれにしても「壁は自分自身の中にある」と言えます。
謙虚に受け止め、それを活かして前へ進めるのか、
いつのまにか他人を責めて自己満足してしまっていないか

どちらであれ、「壁は自分自身の中」にあります。

でも、今はその壁を乗り越えるための手助けが必要かもしれません。

いらすとやさんより

 

感受性が私たち以上に研ぎ澄まされた認知症の人にとって
不得意部分を責められることはとてもつらいことです。
理解できなかったり、普通にやれなかったことを責められると
或いは冷たい視線で見られると、
自分ではどうすることもできないくらい心の孤独を感じてしまうでしょう。

認知症の人にとっての壁は、周囲の人たちの存在と言えるかもしれません。