2021.09.03 | トピックス, 心の荷物預かり所, 認知症の教室(一般市民用), 認知症の教室(専門職用)
しんどい一日の終わり方
2021.09.06
若年性認知症の方の集い(9月) ~声掛けのヒントについて~
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センター長の石川です
9月の若年性認知症の方の集い(楽Café)に参加してきました。
今回は7名の当事者の方が参加予定でしたが、
利用事業所でのコロナウイルス発生や蔓延状態に参加を諦められた方がおられ、
3名の当事者の方の参加となりました。
そのうち1名は新規の方で、当事者の方は手作業に、
ご家族の方は別個に家族のお話を聴く場を設けました。
その詳細については、個人情報に関わりますのでここには書けませんが、
あらためて、「確かだったものが、不確かになっていくこと」の不安や混乱をご家族やご本人から感じることが出来ました。
「確かだったものが、不確かになっていくこと」とは、
当り前のように私たちがわかっていることがわからなくなると言うことです。
つまり当たり前のように「これはペットボトルだ」とわかっていたことが、
「これが何なのか?」と分からなくなってしまうことなのです。
もちろん、ペットボトルがどのようなものなのか、そしてどう使うのかは、記憶として私たちの脳には刻まれて、瞬時にその記憶は取り出せるのですが、認知症状が進むと、その記憶が取り出せなくなるのです。
だから目の前に見えているペットボトルが何なのかわからなくなり、そのわからなくなるものが一杯になって、不安や混乱に繋がっていくのです。
どうしても「言葉が出てこない」当事者に対しては、声掛け側も行き詰ってしまいます。
出来ないことに声掛け側も引きずられてしまうのです。その雰囲気は当事者にも伝わります。
そんな時は、とにかく前向きになるような、ポジティブな言葉(ハッピーワード)掛けを行います。
今まで話していた内容と全く違うものでも構いません。
「そやけどAさんほんとに凄いですね!」とか「めっちゃ頑張ってますね!」とか「私も応援しますから!」などの言葉掛けで本人の気分も不安から救われていくのです。
そしてやはり会話の時は「笑顔を忘れないこと」。
不安を訴えておられるときは「真剣なまなざしで頷きながら聞くこと」。
それだけでも当事者は気持ちが楽になるのです。