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2019.04.22

「ひとりの人としてリスペクトすること」

認知症の教室(一般市民用)

認知症の教室(専門職用)

Aさんは現在、デイサービスとショートステイを利用されています。
1年前までは、まだカラオケも唄えていたのですが、今は逆にその音が本人の混乱へと繋がるなど、生活全般において不安定な状態になられています。


詳細は個人情報なので割愛しますが、ここで私自身、改めて勉強させてもらったことがあります。

ある方のサービス担当者会議における、Aさんの妻、Bさんの、しっかりとした考え方でした。
最近は特に体調がすぐれず、ショートステイをお願いすることが多くなったBさんですが、Aさんのことを「認知症状が大変で困った人」という捉え方ではなく、「ひとりの価値ある人」として常に接することに心掛けているとのことでした。

もちろん腹が立つことも、泣きたいくらい辛いこともあったでしょう。
しかし出来ないことに目を奪われず、Aさんの好きなことや、これまでの人生の中で頑張ってこられたことなどに敬意を表すこと。(一人の人としてリスペクトすること)

つまり「Aさんは認知症だけど、人としてのプライドと尊厳を守っていく接し方をすること」という事を、しっかりと意識して接しておられるということが伝わってきたのです。

私たちケア実践者がベースに置かなければならない考え方を、Bさんは確実に実践されていたのでした。
私たちも謙虚に介護家族から学ぶことは必要ですし、ケア専門職として、その専門性を活かして介護者を支えることも必要でしょう。