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2024.08.28

専門職は8時間、家族は24時間

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認知症の教室(一般市民用)

認知症の教室(専門職用)

先日の信友直子さんの講演会のアンケートの中にあった言葉です。
アンケート回答者の全員が、講演内容に感動されたものばかりでしたが、
その中に1人、介護者と思われる方がこのように書いていました。

「わかっているから(家族には)正論は厳しい。専門職は8時間、家族は24時間。」

付け加えるならば、さらに専門職はお金をもらってのことなのです。

虐待や身体拘束はしてはいけない
怒らずに、常に受け止めて、笑顔で…
そんな正論はわかっていても、24時間ケアする立場からすれば、
その疲労感は想像を絶するものがあります。
昼夜逆転、ちょっと目を離せば出て行ってしまう、排泄の失敗等
数え上げればきりがないほどの大変さに追われる日々でしょう

一方、家族から見れば、専門職はたかが8時間ではないかと
ただ、それはそれなりに多くのケアを必要な人と関わっているので
しんどい状況であるのも事実です。
ルーティンワークにも追われ、本当に一日終われば疲労困憊でしょう。

しかし、専門職としてお金をもらっている限りは、
家族以上に持っているはずの、
その専門性を駆使しなければならない立場でもあるのです。

ショートステイの利用は、ある意味家族にとってやむおえない利用とも言えます。
受け入れ側からすれば、入れ替わり来られる多くの利用者の一人として捉えがちですが、
家族からすれば、たった一人しかいない親でもあるのです。

それだけに、「ちょっとした、心配り、気配り」が、
家族の琴線に触れるかもしれません。

つまり、「介護」は、身体介護だけが介護ではないのです。

「ちょっとした気配り、心配り」も大切な介護の一つなのです。
家族に安心してもらえることも介護の技術なのです。
疲れ切っている家族には、それが最良の癒しにもなります。

質の良い8時間にできるかどうか、それは専門職と名の付く人次第です。

介護者の苦労がよくわかる本です