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2023.04.22

認知症と音楽(6) 私たちが関わらなければ認知症の人は音楽を忘れてしまう

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前回、「デフォルト・モード・ネットワーク」については次回と書きましたが、
またまたその前に追記しておきたいことを今回は書きます。

個別の記憶やエピソード記憶を引き出すことが厳しくなっても、
音楽は脳の各領域に及ぶ記憶なので引き出しやすく、
さらにその部位を活用して新たに記憶していくことも可能と前回書きました。

さらに音楽は後日説明する「デフォルト・モード・ネットワーク」とも関連が深く、
脳をリラックスさせ、そのことにより、
むしろ普段出てこないような記憶も出てくる可能性があるのです。

特に認知症の人は、認知機能が低下していくので、
生きていくために脳は残された脳力を必死になって使う緊張状態が続くことになります。

そのため、私たちから見れば、不穏、興奮、暴力、多動等の行動が出てしまいます。
しかしそれは、必死になって生きていこうとする姿でもあるのです。

心の緊張をほぐすために、私たちはよく好みの音楽を聴きます。
好きな音楽を聴いていると、身も心も安心したり楽しくなったりします。
お気に入りの人のコンサートに行くのは、身も心も楽しく、
時に快活な興奮をもたらします。
日頃抱えているストレスもどこえやらですね。

ところが、認知症の人の場合、
その好みの音楽を聴くという所作そのものを忘れてしまいます。
自らの力で、自分の好きな音楽が聴けなくなってしまうのです。

そのため、音楽そのものから(自分の好きな音楽から)遠ざかってしまい、
結果音楽そのものを忘れてしまいかねないのです。
つまり、私たちが関わらなければ認知症の人は音楽を忘れてしまうのです。
それは本人のみならずケアワークの手段としても損失になります。

その方がどのような音楽が好きだったのか、
それを確認し、できるならあまりほかの方の邪魔にならないように、
ゆったりと聴いてもらう時間があればよいでしょう。
そのためにはフロアの「しつらえ」も必要になるでしょう。

いずれにしても、認知症の人は周囲の関りがなければ、
音楽だけでなく、「忘れてしまう」ことが加速するのです。

(つづく)