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2023.03.17

認知症と音楽(1)

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認知症の教室(一般市民用)

認知症の教室(専門職用)

テレビドラマを滅多に見ない(アメリカのドラマを除く)私がはまったのが
「リバーサルオーケストラ」でした。
もう終わってしまいましたが、なかなか面白く、回を追うごとに視聴率もアップしていったようです。

それにしても、オーケストラのプロフェッショナル性は凄いと思います。
誰でも知っているベートーヴェンの「運命」
ジャジャジャジャーン!で始まる奴です。
あれって、実はすごいんですよ。

弦楽器のメンバーが、誰一人遅れず、フライングせず、
1秒たりとも遅れず、早すぎず、ジャジャジャジャーン!と、演奏を始めるのです。
まぁあんな曲を作ったベートーヴェンはとんでもないと思うのですが、
それをやりこなす奏者は、プロと言えるでしょう。

はたして国家資格を持つ介護のプロフェッショナル達は、
あれだけのプロフェッショナル性を持ち得ているのか?

お金を取って、人々に聴いてもらい、感動を与えるというのが、
まさしくオーケストラなのです。
介護の世界もお金を取って、
介護を必要とする方にそのプロフェッショナル性を発揮している
はずです。

でもプロとしての自覚は自戒を込めて言いますが、まだまだ。

心の持ちようも大切で、
介護のプロとしての誇りを持つこと。
だと思います。

さて、認知症の人と音楽。
単に音楽を聞かせてればよい、或いは時たま歌う時間があればいい
なんてことではプロフェッショナル性はありません。

認知症ケアには音楽療法が一つのジャンルとしてあるということは、
根拠と実施にともなう成果があるからです。

しかし私たちは「なんちゃってケア」しかやっていないのではないか?
それは果たして利用者からお金を取っている身としてどうなのか。
「そんなことはない、なんちゃってケアなんてやってない、毎日必死に頑張っている!」
という反論は当然あるでしょう。

ではなぜそのケアが必要なのか、
どのような根拠があってそれを実践しているのか、
さらにそれがどのような効果をもたらすのか。
これをしっかりと答えられなければ、プロとは言えないでしょう。

もうちょっと平たく言えば、介護は「考える」ことが基盤になければ、
「なんとなくケア」や「なんちゃってケア」になってしまうということなのです。

認知症の人に何故音楽療法があるのか。
もちろんそれにも根拠があるのです。

(つづく)