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2021.12.16

記憶と感情(1)

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認知症の教室(一般市民用)

認知症の教室(専門職用)

先日藤戸小学校にキッズサポーター講座に行った時の事です。
覚えられなくなる仕組みについて話をした後、ある児童からこんな発言がありました。

「認知症になったら嫌なこともすぐ忘れるからいいと思う。」

この言葉がかなり私には引っ掛かりました。
もちろんこのように思っている人は大人にもいます。

しかしながら、「嫌なことは認知症の人の気持ちにも残っている」事実が多々あるのです。

「嫌なことは記憶に残るんだよ。」という説明を子どもにするとしたならば、
それは「覚えられない」と話したことと矛盾してしまいます。

記憶と感情

この素朴な子どもの発言にうまく答えられない
そう思うとその児童の言葉が、私の探求心へと繋がっていきました。
わかっているつもりでわかっていない
そんな自分がいるのも事実です。

記憶と感情

私は研修でよく話しているのですが、「感情は生きている」ということ。

例えば、不快な思いをさせた職員を毛嫌いする方。
その職員が自分に不快なことをしたと覚えているのですよね。
反対に心地よい対応をしてくれた職員のことも覚えている。

ところが、覚えられないことが基本にあるのに、
何故感情的なことは覚えているのだろうか?

このことについて「感情的」な側面と「科学的」な側面と、両方から考えてみたいと思います。

(つづく)