2021.10.13 | トピックス, ほんわか写真館, 必見!最新情報, 認知症の教室(一般市民用), 認知症の教室(専門職用)
噛むことは認知症予防です
2021.10.15
何故、歴史を振り返るのか
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センター長の石川です。
認知症の方への見方捉え方について、2回ほど書いたのですが、
ここで今一度認知症ケアの歴史について振り返らなければならないと思いました。
何故ならば、先日大阪府認知症介護実践者研修で「認知症ケアの理念」(一番最初の単元)を講義したのですが、
その時の受講者のアンケート結果から、あらためて「過去の悲惨な犠牲」を振り返ることが大切なのだと実感したのでした。
おそらくは、この時代を実体験していて喋れる認知症介護指導者は私だけかもしれません。
今から思えば、それは惨憺たる時代、
そしてそれを「仕方がない」「どうしようもない」「こんなものなのだ」と思っていた時代でもあるのです。
何回かに分けて過去の状況を説明していきます。
なお、実践者研修のアンケートの抜粋は下記に載せました。
もちろん、「仕方がないが当たり前」と思っていたケア従事者だけではありません。
認知症の人も、もっと人間らしい生活をという思いのケア従事者にとって、
ここから長い長い悪戦苦闘の闘いの日々が始まるのです。
1960年代、認知症の人は「恥ずかしい存在」として、自宅に閉じ込められるか、
精神科の病院に入れられ、薬漬け、拘束漬けの上に亡くなっていくのが当たり前だったのです。
(写真は、中央法規出版「認知症の人の歴史を学びませんか」より)
「講義へのアンケートの中から、認知症ケアの歴史に触れたものを抜粋しました。」
・過去に行われてきた介護から学べた事が多かったが、まだまだ尊厳が守られている介護では無い事を改めて実感出来たし、改善すべき点はたくさん有る事を感じた。
・過去の歴史を写真付で振り返り問題点の洗い出しを行った後の、これからの目指すべきケアの方向性・ 現在行っているケアの問題点への気づきが出来たと思えます。
・収容と隔離の時代を知るからこその意識の変革が大切だと言うことがよく理解できた。
・過去の映像を見て衝撃を受けた。介護理念に沿ったケアをしたいと思います。
・現在までのケアの流れがわかり改めてこの仕事に対して重要性を理解した。
・昔の介護の現場を写真で見れたことが衝撃的でしたが試行錯誤しながら今があるのかなと 勉強になりました。
・いつも介護者側から見ていた視点を、認知症の人から見られていると言う視点にはびっくりした。認知 症の人の立場にたっての理念であり、介護者のための理念ではいけないと思う。
・認知症の歴史的流れ、認知症のこれからのケアのあり方が分かった(理解できた)。目指すべき職員像が分かったから。
・痴呆と言われていた時代の振り返り、改めて介護の初心にかえり考えさせられました。