2021.08.03 | トピックス, ほんわか写真館, 心の荷物預かり所, 認知症の教室(一般市民用), 認知症の教室(専門職用)
今日は「はちみつ」の日だそうです
2021.08.04
認知症の人の気持ちをどう理解する?(6)「認知機能は凄い機能なのです」
トピックス
認知症の教室(一般市民用)
認知症の教室(専門職用)
センター長の石川です。
「認知機能」は、あらゆる情報を瞬間的に理解し、その理解の上で瞬間的に行動する機能(或いは「感じ、考える」機能)と言えます。
例えば、目の前にゴキブリがいたとします。
ゴキブリ大好きな人でない限り、「キャー!ゴキブリ!」と、
瞬間的にゴキブリに対しての嫌悪感、不快感を覚えると同時に、身を避ける行動をとり、
さらにこのゴキブリに対して、どう対処しようかと言うことをほんの1~2秒の間に考えます。
これが私たちが普通に当たり前のように備えている認知機能です。
しかし、認知症の症状が発症すると、認知機能がダメージを受けている状態となり、
まずゴキブリを理解することが瞬時に理解できなくなります。
そして対処する行動や考えも、私たちよりはるかに遅くなるか、間違った解釈をしてしまうかもしれません。
手に触るのも嫌なゴキブリを捕まえて握り潰すかもしれません。
それはゴキブリをゴキブリとして認知できなくなるからです。
この時点で、正常に認知機能が働いているケアワーカーなどの介護者と、
認知機能がダメージを受けた認知症の人とで、その認識力に大きなギャップが生じてしまいます。
このギャップが私たちの認知症の人に対する行動の理解を難しくさせているのです。
ただ困ったことに厳密にいえば「認知機能」は、
見て、それを判断する時に変わると言う性質を持っているのです。
はぁ~難しくなってきましたけど、大切な所なので、もう少しお付き合いください。
(つづく)