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2021.07.22

認知症の人の気持ちをどう理解する?(2)~ダークサイトの誘惑~

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認知症の教室(専門職用)

前回私たちの対人援助技術の上達を手助けしてくれる強力なトレーナーとは、
利用者、入居者(認知症の人)だと書きました。
この意味わかるでしょうか?

入居者は確かにケアが必要な方々です。
私たちケアスタッフ側がその衣食住を支えると言うことになります。
しかし、ここが危険なところで、
支える側ゆえの優位性と言うダークサイトへの誘惑が生じやすいということです。
利用者より優位な立場にいると言うことです。
ですから利用者のAさんがこうしたいと思っても、ケア側の都合に従わせるのです。

悪いことに、人間にあるミラーニューロン細胞は、「周囲に染まる」ことを促進してしまう細胞で、
周りがみんなダークサイトなら、それが普通に思ってしまうのです。
例えば寄ってたかってSNSで批判するのも、それ自体がおかしいことだとわからなくなるのです。

認知症の方との関わり方

このダークサイトにはまってしまうと、
利用者、入居者は、私たちの対人援助技術向上のためのトレーナーにはなってもらえなくなります。

前回、少し学べば、そして柔軟な思考を持てば、
「対人援助技術」は少しずつ身に付いていきますと書きましたが、それは私たちの心掛け次第でもあるのです。

私たちの心が柔軟ならば、介護職はお金をもらいながら、
より良い介護技術を利用者から学ばせてもらうことになるのです。
それも多様なトレーナー(利用者)から。
日々、働きまわってしんどい毎日でしょうが、
毎日着実に、トレーナーから技術を磨かせてもらっているのです。めっちゃ、お得ですやん!

認知症の方との関わり方

でももし、常にケア側の優位性の中と言うダークサイトにいるのなら、
トレーナーにはそっぽを向かれ、自分にはダークなイメージだけがついて、
それがトレードマークになってしまうでしょう。
結局自分の人生を損することになります。
と、言葉で書いてもわかりづらいかもしれません。

これを劇画風?やアニメ風にして思い浮かべればわかりやすいかもしれません。
ダークサイトにはまると言うことは、あなたが悪者で登場するということです。

劇画の主人公になるならば、ダークな主人公より、
かっこいい(容姿だけでなく)主人公になることを想像してみましょう。

認知症の方との関わり方

もし自分が介護劇画やアニメーションの主人公ならば、どう描かれたいのか。
そのように想像してみればわかりやすいかもしれません。

あなたはダークな介護者として劇画に登場したいですか?…

 

センター長の石川でした。