2021.12.11 | トピックス, 必見!最新情報, 認知症の教室(一般市民用), 認知症の教室(専門職用)
キッズサポーター新たな取組とISS
2021.12.16
記憶と感情(1)
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先日藤戸小学校にキッズサポーター講座に行った時の事です。
覚えられなくなる仕組みについて話をした後、ある児童からこんな発言がありました。
「認知症になったら嫌なこともすぐ忘れるからいいと思う。」
この言葉がかなり私には引っ掛かりました。
もちろんこのように思っている人は大人にもいます。
しかしながら、「嫌なことは認知症の人の気持ちにも残っている」事実が多々あるのです。
「嫌なことは記憶に残るんだよ。」という説明を子どもにするとしたならば、
それは「覚えられない」と話したことと矛盾してしまいます。
この素朴な子どもの発言にうまく答えられない
そう思うとその児童の言葉が、私の探求心へと繋がっていきました。
わかっているつもりでわかっていない
そんな自分がいるのも事実です。
私は研修でよく話しているのですが、「感情は生きている」ということ。
例えば、不快な思いをさせた職員を毛嫌いする方。
その職員が自分に不快なことをしたと覚えているのですよね。
反対に心地よい対応をしてくれた職員のことも覚えている。
ところが、覚えられないことが基本にあるのに、
何故感情的なことは覚えているのだろうか?
このことについて「感情的」な側面と「科学的」な側面と、両方から考えてみたいと思います。
(つづく)