2021.06.12 | トピックス, ほんわか写真館, 心の荷物預かり所, 必見!最新情報
蛍村の風景
2021.06.16
心のフィルター(たぶん1)
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認知症の教室(専門職用)
私たちが何かを見るプロセスには「知覚」と「認知」の二つがあります。
(「認知」は認知機能のことで、認知症そのものをいうものではありません。但し、この認知機能の低下が認知症となるのですが。)
この「知覚」と「認知」。
つまり私たちは目や耳や鼻で或いは触った感覚、味わった感覚で情報を脳に送ります。
しかし私たちは、純粋に眼から入る光を見ているのではなく、心のフィルターを通して判断しているのです。
(これを美しいと捉えるか、汚いと捉えるか、或いは…)
誰もが同じものを見ているのに、心のフィルターが違った判断を示します。
例えば目の前に怒っているAさんがいます。
そしてそのAさんの前にB職員とC職員がいます。
BもCも同じ怒っているAさんを見ています。見ているものは同じですね。
しかし、B職員はAさんを見て「困ったな、また怒ってるどうしよう?」と思っています。
一方C職員は、「一体何に怒ってるのかな?何かに困ってるのかな?」と思っています。
同じAさんを見てるのに感じ方は違います。
これが心のフィルターです。
散らかった机の上を見て、「整理のできない人だ」と見るか
「仕事が大変なんだな」と見るか
或いは「仕事大変なんだな。もう少し整理すればより仕事がはかどるのに」と思う人もいるかもしれません。
上司からの指示文面に、「なるほど」と思う人、「指示順守」と思う人、
「現場の大変さもわかってないくせに」と思う人もいるかもしれません。
捉え方がみんな違うのは、それぞれの個性もあるでしょうが、
心のフィルターが多分に働いているのです。
上記のB職員は、自分の困りごととして捉えていますが。
C職員はAさんの困りごとを考えようとしています。
このように「どこを見るか」によっても判断が変わってくるのです。
B職員の考えに同様な職員が多ければ、
Aさんは「困った認知症の人」というレッテルが貼られてしまうでしょう。
上司からの指示文面も、すぐに納得するのではなく、
つまり自分が納得すればいいのではなく、
他の人たちにも分かってもらえるかなと言う思いも必要ですし、
納得できない人は、何故納得できないのかを言わないと、単なるダークな人間になってしまいます。
要は、一度まなざしをリセットし、視点の置き場所を変えてみることです。
(同じ水が入ったコップを見ていても、もう半分しかないと思う人と、半分もあると思う人がいます)
コロナウイルスでは、ワクチンもマスクも危ないと言う人もいます。
これはコロナウイルスが見えないだけに不安を増長させてしまうからかもしれません。
しかし、もしコロナウイルスが「見える」ならば、判断は違ったものになるかもしれないのです。