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2021.05.21

若年性認知症の方との関り(15)【ドアを開けるとモノが飛んでくる】

トピックス

認知症の教室(一般市民用)

認知症の教室(専門職用)

久しぶりに若年性認知症の方のお話しです。

若年性認知症の方との関りはまだまだあります。

この時私は認知症デイサービスセンター(当時のE型)に配属されていました。
恐らくは認知症デイサービスセンターの走り(日本では1~2番目)ではなかったかなと思います。

特養施設の横にあった古い民家を改修して作られた、今でいうグループホームのような雰囲気のところでした。
毎回の利用者は7~10名程度だったでしょうか。

小さな民家ですから、ほんとにアットホームな感じの場所でした。
利用者の多くは高齢の方でしたが、Fさん(女性)は50歳代。利用者の中では飛びぬけて若かったと思います。

若年性認知症の方との関り

 

この方との記憶は鮮烈です。
マンションの一室。多分5~6階だったでしょうか。
このFさんのところへお迎えに上がるときは、必ず職員2名で伺います。

そして、扉を開けるとそこには顔を真っ赤にし、激怒した小太りのFさんが仁王立ちしているのです。
時にドアを開けた途端、モノが飛んでくることもありました。
そのFさんの後ろでは困惑した表情で夫がFさんを送り出そうとしています。

デイサービスへ行かれる朝は、早く起こされるため、Fさんは常に不機嫌で、
家の中で物を投げまくっているのです。

 

若年性認知症の方との関り

 

当然、私たちが来ると、鼻息高く超激怒しています。

そこから送迎車に行くまでの間、Fさんの両側にスタッフが回るのですが、
壁に押しつけられたり、押されたりと大変です。
エレベーターの中でも暴れられるので、エレベーターが停まりはしないかとひやひやなのです。

そして更なる障壁が。

いかにして送迎車に乗ってもらうかなのです。

(つづく)

センター長の石川でした。